文在寅(ムン・ジェイン)大統領が11日(現地時間)、ワシントンで開かれたドナルド・トランプ米大統領との韓米首脳会談で、南北首脳会談の推進を公式化するとともに、トランプ大統領の訪韓を要請したことで、今後の南北、朝米、韓米首脳会談の具体的なロードマップに関心が集まっている。昨年以降、朝鮮半島情勢が首脳間の“トップダウン”方式に依存してきたことから、今年上半期の首脳会談の日程が重要な分岐点にならざるを得ないからだ。
まず、韓国政府が4・27板門店宣言1周年を契機に、4月末前後に南北首脳会談の日程を決める可能性が高い。板門店(パンムンジョム)で実務的な“ワンポイント”(単一議題の)南北首脳会談を目指すなら、4月末の開催は不可能ではない。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の答礼訪問のような複雑な儀典や準備が必要ないからだ。ただし、これは北朝鮮の戦略的タイムテーブルおよびこれに基づく北朝鮮の受け入れと直結した問題であり、断定することは難しい。一部では4月末の南北首脳会談が難しい場合、昨年5月26日、板門店北側地域で2回目に開かれた南北首脳会談1周年に際して開催される可能性もあると見ている。
トランプ大統領の訪韓は、5月末に予定された日本への国賓訪問や6月末に大阪で開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議への出席などをきっかけに実現するものと見られる。ただし、トランプ大統領が主要20カ国・地域会議に出席しない可能性もあり、早ければ5月末前後にトランプ大統領の訪韓が実現することもあり得る。チョン・ウィヨン国家安保室長は、韓米首脳会談後のブリーフィングで、「文大統領はトランプ大統領が近いうちに訪韓するよう招請しており、トランプ大統領が招請に謝意を表した」と発表した。米国側の反応が肯定的だったという意味だ。
トランプ大統領の訪韓を機に、板門店などで南北米3カ国首脳会談が行われるのではないかという見通しもある。しかし、3者首脳会談には、終戦宣言に匹敵する儀典が伴わなければならず、そのためには朝米間の隔たりが大きく解消されなければならない。現在としては、不可能ではないが容易でもない状況だ。