北朝鮮の核問題をめぐる交渉問題を包括的に話し合う韓米間協議体である韓米作業部会の初会議が20日(現地時間)、ワシントンで開かれる予定だ。
外交部は、イ・ドフン外交部朝鮮半島平和交渉本部長をはじめとする韓国政府代表団が19~21日に米国を訪問すると発表した。代表団は外交部を中心に統一部の南北交流協力担当課長級関係者や大統領府関係者など、作業部会に参加する省庁の関係者で構成されている。
韓国代表団は20日、ワシントンで、スティーブン・ビーガン国務省北朝鮮特別代表をはじめとする米国代表団と作業部会の初協議を行う予定だ。米国側からはアレックス・ウォン国務省副次官補やマーク・ランバート東アジア副次官補代行、アリソン・フッカー・ホワイトハウス国家安保会議(NSC)朝鮮半島補佐官などが作業部会に参加するという。
初会議では、最近の朝鮮半島状況と朝米高官級会談の準備状況を両国が共有し、非核化と平和体制の構築に関連する争点について話し合うものとみられる。南北鉄道の共同調査と鉄道連結の着工式に関する協議も行われるものと予想される。
韓米作業部会は、非核化や対北朝鮮制裁、南北協力などに関し、韓米が包括的議論を行うための協議体だ。南北関係の進展と対北朝鮮制裁などをめぐり、韓米間の速度差があり、米国内の省庁間の調整も円滑に行われていないという指摘に対する対応策といえる。韓国側の提案で実現したという。
一方、今月初めに延期された朝米高官級会談が再び推進されている中、まだ北朝鮮側からの応答がない状態だという。マイク・ポンペオ米国務長官の最側近であるアンドリュー・キム米中央情報局(CIA)コリア・ミッションセンター長が14~17日に非公開で韓国を訪問し、韓国政府関係者らと接触するなど、会談準備のための外交活動は続いている。高官級会談が、早ければ今月中に開かれるという見通しと12月に開催されるという見通しに分かれる中、トランプ米大統領の日程が影響を及ぼすものとみられる。北韓大学院大学のヤン・ムジン教授は、「金英哲(キム・ヨンチョル)労働党中央委副委員長が米国を訪問し、ポンペオ長官と高位級会談をするためには、トランプ大統領との会談が実現するかどうかが重要な要因とみられる」とし、「米国が会談日程について確答した場合は、トランプ大統領がアルゼンチン訪問のためワシントンを離れる28日以前に、朝米高官級会談が実現するだろう」と予想した。