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対話に立ち帰る北…核交渉 青信号

原文入力:2009-10-06午後10:11:53
[北‘条件付き6者復帰’表明]
北, 米国に両者対話 圧迫…米は名分確保
北, 中国と関係復元で立場広げに成功

イ・ヨンイン記者

←金正日北韓国防委員長と温家宝中国総理(左側2番目)が5日、中・朝修交60周年記念式行事閉幕式で談笑を交わしている。平壌/ロイター朝鮮中央通信連合

金正日北韓国防委員長が「朝(北)-米会談の結果を見て」という但し書を付けたものの、具体的に6者会談に言及し復帰の可能性を開いたことは、対話局面への転換に少なからず動力を提供すると予想される。

まず、金正日委員長の発言で北韓は北-米両者対話を掛け橋に北韓を6者会談に復帰させるという米国の北核解決接近法にさらに一歩近寄った。米国に北-米両者会談を実行できるだけの名分を与えたわけだ。

米国政府はこの間、公式的には北-米対話の前提条件はないと明らかにしてきたが、温家宝中国総理の北韓訪問結果に神経を尖らせていたことも事実だ。米行政府内部はもちろん、韓国など一部同盟国の強硬論を意識して北韓のもう少し‘誠意ある’措置を期待していたのだ。金正日委員長が6者会談復帰の可能性を明らかに開けたという点で北-米直接対話に立ち向かうスチーブン・ボズワス米対北政策特別代表の足取りも一層軽くなった。

北側としては‘北-米会談結果を見て’という字句をつけ実質的ながらも迅速な北-米両者対話を圧迫する側面もある。中国専門家のイ・ヒオク成均館大教授は6日「北-米対話で米国が譲歩すれば北側も譲歩できるということで米国の政治的決断を促すということかも知れない」と解説した。

外交安保分野の前職高位当局者は「重要なことは北韓が6者会談に出てくるという決心をしたと見られる点」として「今回の温総理の北韓訪問は北韓が6者会談へ行く道を一定程度磨いた」と評価した。

←韓半島情勢関連主要外交日程

何より北韓の長距離ロケット発射と第2次核実験で疎遠になった北-中関係が全面的に復元された姿を見せ、今後の北核交渉過程で北韓に大いに有利な環境を作るものと予想される。最初に、中国は北韓に大規模無償援助と経済協力を約束した。北-中経済関係の正常化を通じ対北制裁は相当部分が効力を失うほかはなく、国際社会の制裁雰囲気を和らげる効果を呼び起こすことができる。二番目に、北-中友好関係を‘子々孫々’継承しようという温家宝総理の発言は,北韓の‘急変事態’や‘北韓崩壊論’を受け入れず北韓の政治的安定を支持するという中国の意志を強調したと解説できる。要するに中国は国際社会に‘制裁は終わった’‘北朝鮮の政治的安定を支援する’という2種類のメッセージを公表したわけだ。キム・ヨンチョル ハンギョレ平和研究所長は「今回整った北-中関係は北核状況が悪化したり反転する時、これを克服できるつっかい棒になることができる」と指摘した。

今後の韓半島情勢を対話局面に牽引する力はこれまで同様、米-中間の役割分担と関連国間最高級外交が核心軸をなすと予想される。

ビル・クリントン前米国大統領の北韓訪問(8月4~5日)で外交的空間が開かれ、中国は武大偉外交部副部長(8月17~21日)と戴秉国国務委員(9月16~18日)の北韓訪問を通じ、北韓と水面下交渉を進行した。続いて先月末、ジェームズ・スタインバーグ米国務部副長官の訪中結果を土台に今回の温家宝総理の北韓訪問が続いた。米-中の事前交感を土台に実質的には北-米-中3角会談の様相であるわけだ。

合わせて10日に北京で開かれる韓-中-日首脳会議および11月中旬シンガポール,アジア太平洋経済協力体(APEC)首脳会議を契機に韓・中・日などアジア各国を歴訪するバラク・オバマ米国大統領の外交日程を契機に大きな枠組みで北核解決の輪郭が捉えられていくものと予想される。
イ・ヨンイン記者yyi@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/380466.html 訳J.S