今回の平壌(ピョンヤン)南北首脳会談では初めて北朝鮮の地で、南北首脳の夫人たちの公式な親睦行事が開かれる予定だ。文在寅(ムン・ジェイン)大統領夫人の金正淑(キム・ジョンスク)夫人と、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長夫人の李雪主(リ・ソルジュ)女史は2泊3日の間、専攻の音楽を媒介に親交を築く日程を消化する。
イム・ジョンソク大統領秘書室長は17日、プレスセンターが設けられたソウル東大門デザインプラザ(DDP)での記者会見で「(平壌到着初日の)18日の昼食後、南北首脳会談が行われる間、金正淑女史は平壌の金元均(キム・ウォンギュン)名称音楽総合大学(平壌音楽舞踊大学の前身)と児童病院を参観する」とし、「19日には万景台学生少年宮殿を参観する予定」と話した。「金元均名称音楽総合大学」は、幼時に音楽で才能を見せた生徒たちが、英才教育を終えた後に入学する北朝鮮最高の音楽分野の総合教育機関とされている。北朝鮮で指折りの音楽家たちのほとんどがここの出身だ。芸能・体育の英才教育機関である万景台学生少年宮殿は、北朝鮮の青少年が放課後に専門教育を受ける場所だ。大学時代に声楽を専攻した金女史に配慮したものであり、歌手出身の李女史の関心事を反映した日程だ。
金夫人は、淑明女子高校や慶煕大学で声楽を勉強した。文大統領と結婚するまではソウル市立合唱団の団員として活動した。特に、前の大統領選挙期間中には声楽で選挙運動をしたり、大統領府に入ってからも合唱団を構成し音楽活動に関心を寄せている。李女史も、人民保安省傘下の朝鮮人民軍内務軍協奏団を経て、銀河管弦楽団の独唱歌手として活動した。金委員長と結婚した後は、牡丹峰(モランボン)楽団の結成を主導し、三池淵(サムジヨン)管弦楽団を作るなど、北朝鮮の音楽分野全般を指導することで知られた。李女史は金夫人の現場視察にほとんど同行するものとみられる。
二人は玉流児童病院も一緒に訪問するものとみられる。児童病院は、北朝鮮最高の児童治療施設で、金委員長の指示に従って建設され、2013年10月に開院した。金委員長が自ら名前をつけ、2014年3月に直接訪問もした。この他にも二人は18日の歓迎芸術公演観覧や二回の晩餐会などで親交を深めるものと思われる。