ビンセント・ブルックス在韓米軍司令官は27日、最近の韓米合同演習の中断と関連して「信頼構築が重要な時期に、不必要な刺激や挑発的態度を見せる演習は中断する」と話した。
ブルックス司令官はこの日、ソウル市龍山(ヨンサン)の陸軍会館で開かれた韓米同盟財団(会長 チョン・スンジョ元合同参謀議長)が主催した第2回韓米同盟フォーラムの招請演説で「最近の訓練中断で連合防衛態勢に空白が生じるのではないか」という質問に「すべての訓練・演習の中断ではない」として、こうした方針を明らかにした。彼はまた「すべての訓練を中断しろとの(上部の)指示や指針はなかった。指導者たちが外交的決心をできるように、私たちが(訓練・演習に関して)調整できる部分は調整することが必要だ」と強調した。
ブルックス司令官は「革新的方法で合同演習を推進し、対備態勢を維持していく。訓練の規模や演習の時期、演習シナリオを調整することもでき、挑発的でない訓練を継続することができる」として、訓練の空白に対する憂慮に積極的に説明した。彼は「演習や訓練は、軍事準備態勢を強化することが目的だが、時にそれ以上の結果を生むことがありうる。それがメッセージ管理だ。どのようにするかにより、敵に恐怖感を与える可能性もあり、静かなメッセージで、ローキー(公開自制)で実施することで、対話の用意があるというメッセージを与えられる可能性もある。演習を融通を利かせて行なうことが重要だ」と柔軟性を強調した。最近の韓米合同演習「フリーダムガーディアン」と海兵隊連合訓練の中断は、朝米間非核化対話のために避けられない措置であり、今後の訓練はマスコミへの公開を自制して静かに実施するという説明だ。
ブルックス司令官は、最近急変した朝鮮半島情勢に対して「私が(2016年4月に)就任してから、北朝鮮は50回以上挑発した。今はその時には想像もできなかった状況が起きている。昨年11月29日のミサイル発射以後、283日間挑発がなかった」と説明した。彼は続けて「今、恐怖と機会が共存している。疑いの声があることを理解する。過去の対北朝鮮経験が蓄積された疑いだ。しかし、むやみに疑うのでなく、歴史を作っていく必要がある。長い間敵だった国と信頼を積んで平和を達成するには一歩前に出なければならない」として、北朝鮮に対する新しい態度を強調した。
ブルックス司令官は、在韓米軍の撤収と関連しては「疑ったり心配する必要はない。(撤収は)韓国と米国の大統領の関心事ではなく、議会でも検討していない」と断言した。彼は「在韓米軍は戦争を防止するためにある。平和が完全に定着したら分からないが、私たちは依然としてすべき仕事が多い。駐留は続けなければならない」と話した。彼はまた「朝米対話で非公式的な北朝鮮核容認になるのではないか」という質問には「それは不可能だ。核で武装した北朝鮮を受け入れることはできない」と答えた。