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カン・ギョンファ外交部長官が訪日、慰安婦合意に関する立場の差を確認

登録:2017-12-19 22:56 修正:2017-12-20 06:58
カン長官、慰安婦合意検証タスクフォース報告書説明 
安倍首相「一昨年の慰安婦合意の着実な履行が重要」 
平昌五輪出席要請に確答はせず
カン・ギョンファ外交部長官と河野太郎日本外相が19日、会談に先立ち握手している=東京/チョ・ギウォン特派員//ハンギョレ新聞社

 19日、就任後初めて日本を訪問したカン・ギョンファ外交部長官は、27日に発表される「日本軍慰安婦被害者問題韓日合意検討タスクフォース(TF)」(以下、慰安婦合意検討TF)報告書の進行状況について日本側に説明した。 だが、日本側は「韓国が慰安婦合意を履行しなければならない」という要求を固守しており、慰安婦合意をめぐる両国間の立場の違いがきっ抗している。

 カン長官はこの日午後、東京永田町の首相官邸で安倍晋三首相と面談し「慰安婦合意検討TF報告書については、午前中に河野太郎外相との会談時に多くの話をした」として「河野外相を通じて安倍首相が報告を受けたと理解している。安倍首相は日本政府の基本的な立場について語った」と話した。韓国政府がカン長官と安倍首相の面談に関連して出した資料には、慰安婦合意検討TF報告書に対する両者の言及は出ていない。しかし、日本政府が出した資料には「安倍首相が12.28合意の着実な履行が重要だと再び説明した」となっている。日本政府はカン長官が「慰安婦合意検討TFの議論について説明し、未来指向的韓日関係構築のために努力して行きたいと言及した」とも明らかにした。

 カン長官は、安倍首相との面談を始め「今年は両国関係が難しい中で出発したが、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の就任後、首相との疎通そして頻繁な会合で肯定的な方向が設定された。北朝鮮問題に関しては、韓日間の緊密な協議が重要だ」と述べた。安倍首相は「韓国は戦略的利益を共有する最も重要な隣国だ。種々の課題はあるが、このような課題をよくコントロールして未来指向的関係を作っていこう」と話した。

 面談後、カン長官は安倍首相に「平昌(ピョンチャン)五輪に安倍首相が参加されることを希望する」という文在寅大統領の口頭メッセージを伝達したと話した。安倍首相からの返答があったかという質問に、カン長官は「具体的日程についてはまだ話ができていない」として「安倍首相は、国内でのスケジュールがあるが平昌五輪が成功するように日本側も最大限合議すると答えた」と明らかにした。

 これに先立って、この日午前カン長官は河野太郎日本外相と会談した。河野外相は「カン長官に2015年日韓慰安婦合意の着実な実施が重要だと話した」と明らかにした。菅義偉官房長官もこの日の定例ブリーフィングで「一昨年の日韓慰安婦合意は最終的かつ不可逆的だと両国政府が確認しており、国際社会からも高い評価を受けた」として「韓国側に粘り強く合意の着実な履行を要求する」と話した。

 韓国外交部は、カン長官が河野長官との会談で、慰安婦合意検討TFに関連した動向を簡略に説明し、日本の近代産業施設世界遺産登載の後続措置と関連して、日本の早期かつ誠実な履行を促したと明らかにした。日本は2015年「明治日本産業革命遺産」をユネスコに登載して、端島(軍艦島)などで起きた朝鮮人強制徴用被害についても説明すると約束した。だが、日本政府は最近説明場所を端島から1200キロも離れた東京に設置するという計画書をユネスコに出した。外交部は、カン長官が河野外相に「日本近代産業施設の世界遺産登載後続措置などの懸案は、その事案どおりに扱って、両国が未来指向的な成熟したパートナー関係に発展していくようにすることに努力していかなければならない」と述べたとも明らかにした。過去の問題と韓日関係を分けてアプローチする「ツートラック」アプローチを強調したと見られる。

東京/チョ・ギウォン特派員、キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/824200.html韓国語原文入力:2017-12-19 21:27
訳J.S

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