韓国社会で初の同性カップルの婚姻届が、裁判所によって再び妨げられた。
ソウル西部地裁民事5部(キム・ヤンソプ部長判事)は「キムチョ・グァンス氏、キム・スンファン氏が『区役所が同性カップルの婚姻申告書を受けつけないのは不当だ』として起こした訴訟(家族関係登録公務員の処分に対する不服申請)を裁判所が却下したのに対し抗告したが棄却した」と6日、明らかにした。
裁判部は「関係法令など現行法の解釈、抗告人と被申請人の主張や資料を綿密に検証したが、一審の決定は正当である」とし、「婚姻が男女の結合という点に関する一般国民の認識、関連法の解釈などを総合したとき、同性の申請者らの間の合意を婚姻とみなすことはできない」と明らかにした。さらに、「同性間の結合を婚姻として認めるかどうかは、国民の代議機関である立法府の決断を通じて決定しなければならない」とし、「時代的な状況などが変わったが、別途の立法措置がない限り、現行法解釈だけで同性間の婚姻が許可されると見ることはできない」と述べた。
同性婚訴訟代理人団のハン・ガラム弁護士は「一審の判決内容そのまま、同じ判断を繰り返した。裁判所が十分に熟考した痕跡を見出すことができなかった点が残念だ。再抗告を検討する」と明らかにした。キム氏カップルは2013年に結婚式を挙げた後、同年12月10日に西大門(ソデムン)区役所に婚姻申告書を提出したが、区役所は「民法上同性婚は婚姻として認められない」とし、婚姻申告書を返却した。彼らは翌年、ソウル西部地裁に西大門区役所の処分を取り消すよう訴訟を提起したが、裁判所は2年経った今年5月に却下の決定を下した。これにキム氏カップルは「司法が大韓民国の流れをちゃんと読み取れていないようだ」とし、抗告状を提出した。