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非正規 復職助けたと‘除け者にされる正規職’

原文入力:2009-07-02午後10:31:51
現代尾浦造船 キム・ソクチン氏のあきれた事情

キム・グァンス記者

←蔚山現代尾浦造船 キム・ソクチン(49)氏

労組“代議員決定に反した”懲戒
食事時, 班長が付き添う
“会社の名誉毀損”2ヶ月停職後
戻ってくれば‘非難横断幕’掲げる

蔚山現代尾浦造船の正規職労働者キム・ソクチン(49)氏は毎朝6時40分頃に家から会社に歩いて出勤する。午前7時頃、東側出入り口に到着するとアバンテ車両が50m余り後から付いてくる。この車は彼が仕事をする装備運営部機械整備チーム現場事務室に到着すれば消える。東側出入り口から現場事務室に歩いていく20分間、彼に話しかける者はいない。作業場方向が同じで一回ずつ話したことのある同僚もある日から見なかったふりをする。

更衣室がある現場事務室に到着すれば、横断幕3ヶが彼を迎える。横断幕には‘私たちの暮らしの仕事場を滅ぼそうとする者とは一緒に働けない’などの人身攻撃性文句が記されている。横断幕の下には装備運営部機械整備チーム一同と記されているが、機械整備チームのある同僚は「私は横断幕の文句に同意したこともなく、ある日出勤したら横断幕がかかっているのを知った」と話した。

横断幕1ヶは去る2月にかけられた。今年1月、夜中に現代重工業警備隊に殴られて病院応急室に運ばれ治療を終えて復帰した時点だ。当時キム氏は現代重工業焼却場煙突に上がった労組幹部2人の座り込みを支持し、煙突下で進歩新党関係者たちと共に暴行を受けた。労組幹部2人は2003年1月廃業で解雇された社内下請け業者ヨンイン企業労働者30人の復職を要求して篭城中だった。この篭城の結果として現代尾浦造船労使と民主労総蔚山本部は2月9日ヨンイン企業労働者全員復職に合意した。

残りの横断幕2ヶは5月にかけられた。昨年9月~12月社内でヨンイン企業労働者たちの早期復職を要求する集会を開き、会社の名誉を傷つけたという理由で2ヶ月の停職処分を受けた後、復帰した時であった。これに先立ちキム氏は1997年に労働運動と関連して不当解雇にあい大法院判決で2005年8月に復職した。

キム氏は現場事務室近くの作業場で午前作業を終えた後、運動をして昼12時20分に5分の距離の構内食堂に班長と共に昼食を食べに行く。班長に「監視されているようなので一人で食べるようにしてくれ」と要請したが、班長は聞こえないふりをする。復職した5月からほとんど毎日、班長はキム氏の昼休みを自分のものにする。

民主労総から除名された現代重工業労組と路線を共にする現代尾浦造船労組も去る3月キム氏の選挙権と被選挙権を5年間剥奪する権限停止処分を下した。キム氏が‘昼休み集会と宣伝活動を中断しなさい’という代議員大会の決定に反したという理由であった。

これに対して会社側は「職員らに横断幕を付けたりキム氏を尾行しろと指示したことはなく、いじめはキム氏が自ら招来したこと」として介入疑惑を否認した。

キム氏は「人間的侮蔑感をあたえる横断幕を外してくれと要請したが会社側は放置して六ヵ月目になる」として「こういう行為を会社側が知らないということは話にならず、まもなく会社代表を国家人権委員会に提訴する予定」と話した。

文・写真蔚山/キム・グァンス記者kskim@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/363666.html 訳J.S