執権後半期に入った朴槿恵(パク・クネ)大統領が来月2日から4日までの中国訪問を皮切りに、本格的な外交行脚に乗り出す。特に、朴大統領が米国の友好国首脳としてはただ一人、中国の軍事パレードへの出席を決めたことで、韓中関係の急進展と北朝鮮の核問題の解決に向けた韓中協力も可視化するとの期待感も出ている。朴大統領が、米国の“不快な視線”にもかかわらず、中国の「軍事崛起」(軍事的に高くそびえ立つ)を世界中に知らしめる軍事パレードに出席するだけに、それに相応しい成果を得れるだろうという期待だ。
就任後6度目の韓中首脳会談
大統領府「南北関係における中国の役割に期待」
韓中日首脳会議の開催案も議論
朴大統領と習近平・中国国家主席は2日、北京で両首脳間の6回目の会談を行う。今回の首脳会談では、韓中間の懸案に加えて、特に北朝鮮の核問題をはじめとする朝鮮半島問題と、韓中日首脳会議の年内開催を含む北東アジア外交などについての調整が行われるものと予想される。北朝鮮の核問題と関連し、朴大統領は6カ国協議の再開などに対する中国のより積極的な役割を求める見通しだ。大統領府関係者は30日、「外交的負担を冒して軍事パレードへの出席を決めたのは、南北関係における中国の役割に期待しているからだ」と説明した。
最近の「2 + 2」高位当局者接触で関係改善の基盤を整えた南北関係を進展させるための中国の役割も一緒に議論される見込みだ。具体的には、北朝鮮が10月10日の労働党創建70周年を迎えて、長距離ロケットを発射するなどの挑発的な行動を自制し、6カ国協議などの非核化交渉に復帰することを促す、共同メッセージを出す案が協議されるものと見られる。
朴大統領は、今回の中国訪問で、日本の尖閣諸島(中国名・釣魚島)の国有化措置で、2012年5月以降中断された韓中日首脳会議の再開案も提案する見通しだ。朴大統領は韓中日首脳会議を年内に開催し、多国間レベルの3国関係調整の枠組みを復元すると共に、これを契機に韓日首脳会談の開催を実現させ、韓日関係の正常化にまで突き進むことを構想している。中国はこれまで韓中日首脳会議の再開に反対してきたが、朴大統領が米国の一部の反対を押し切って軍事パレードに参加しただけに、態度を変える可能性もあるというのが外交関係筋の見通しだ。朴大統領が今回の戦勝記念式典外交を通じて対中外交だけでなく、北朝鮮の核、韓日関係など“一石三鳥”の成果を狙っているとも評価される。
大統領府は、朴大統領の戦勝記念と軍事パレードへの出席発表を数回に分けて行うなど、米中対立の構図の中で朴大統領が戦勝記念式典に出席することに対し、かなりの負担感を見せてきた。大統領府は式典当日まで、この問題で悩み続けるものと思われる。韓米同盟の観点からすると、朴大統領が中国の最先端兵器と兵士が行進するパレードを参観する際、習近平・中国国家主席やロシアのプーチン大統領など、米国の“反対陣営”の指導者たちと並んで立つ姿も不快なものとして映るかもしれない。軍事パレードへの出席が発表される前に会ったある政府関係者は「まず主催側の中国のプラン(計画)が重要だが、私たち(韓国)の儀典の方でも負担を最小限にする方向で調整しなければならない」と述べた。
韓国語原文入力:2015-08-30 20:20