「ソンワンジョン・リスト」問題で朴槿恵(パク・クネ)政権が発足以来最大の危機を迎えている中、16日、中南米4カ国歴訪のための朴大統領の出国日程が現政権にとってはもう一つの火種になる見通しだ。 16日がセウォル号惨事1年を迎える日であるうえ、同日、大統領府が公開した歴訪の日程を見ると、朴大統領が世論の反対を押し切って、あえてこの日に出国すべきなのか疑問が生じるからだ。野党は、朴大統領がソンワンジョン・リスト問題を無視して歴訪に出ることに対する攻勢を強め、延期を要求している。
チュ・チョルギ大統領府外交安保首席は14日、朴大統領の4カ国歴訪日程と意味を説明するブリーフィングを開き、「中南米は韓流の拡散などを通じた文化的な親しみやすさを基に情報通信技術(ICT)、電子政府、原子力、大型インフラなど多方面での交流·協力の可能性を試せる機会の大陸」だとし、「前回の中東歴訪が起こした第2の中東ブームに続き、韓国の経済領域を太平洋の向こう側まで大きく広げることになる」と強調した。大統領府はまた、今回の歴訪に合わせて125社が経済使節団として同行するが、これは歴代最大規模だと説明した。
同日、大統領府が説明した最初の訪問国コロンビアでの日程によると、到着初日の17日(現地時間)韓コロンビア・ビジネスフォーラム、公式歓迎式、サントス・コロンビア大統領との首脳会談、了解覚書(MOU)の署名式などが続く。サントス・コロンビア大統領の日程の関係で、最後に訪問するのが難しく、最初の訪問国に決めたという。
しかし、政界とマスコミからは「コロンビアの大統領の日程に合わせるために、韓国大統領は『セウォル号1周忌に出国』を敢行するというのか。1年目の日がいつなのかわからないわけでもないのに、最初からこのような日程を決めたこと自体が間違っている」という指摘が出ている。大統領内部でも、日程と関連した議論があったが、この問題を公式に強く提起した人物はいなかったと伝えられる。
これと関連し、チュ・チョルギ首席は、野党が「ソンワンジョン・リスト」問題と「セウォル号1周忌」などを理由に歴訪を延期すべきだと要求したことについて「延期する特別な理由がなく、予定通りに行うべきだ」とし「私たちは(経済再生)機会を創出しなければならず、同胞社会も待っているので、仕事には積極的に取り組まなければならない」と反論した。
新政治民主連合のユ・ウンヒェ報道官はこの日、国会ブリーフィングで「前代未聞の権力型不正が明るみに出たのに、大統領がまるで他人事かのように海外歴訪に出かけるというのは納得し難い」とし「ただでさえセウォル号事故1年目に海外歴訪に出ることについて国民的な懸念と議論がある状況で、首相と歴代秘書室長が皆検察の捜査を受けなければならない国家危機の時に、大統領が席を外すというのは話にならない」と批判した。
韓国語原文入力: 2015-04-14 19:23