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現代製鉄でまた死亡事故…工場労働者が溶鉱炉に墜落

登録:2015-04-06 01:12 修正:2015-04-06 08:19
現代製鉄仁川工場 //ハンギョレ新聞社

 相次ぐ労災事故のために最近2年間で労働者約10人が犠牲になった現代製鉄で、労働者が作業中に墜落死した。 労組側は粗末な会社の安全管理を事故原因に挙げ、警察は工場関係者を対象に安全管理に過失がなかったか調べている。

 5日、仁川中部警察署の説明によると、3日午後6時頃、仁川市東区の現代製鉄仁川工場で銑鉄の注入作業をしていたイ氏(44)が真っ赤に溶けた鉄が入った取り鍋に墜落して亡くなった。

 イ氏の同僚(25)は警察の調査で「イ氏が作業中に溶鉱炉に落ち、直ちに警察に申告した」と話した。 イ氏は事故当時、作業場で溶けた鉄を取り鍋に注入する作業をしていて2メートル下に墜落したとされる。 警察と119救助隊は「事故が起きた設備には1500~2000度程度の溶けた鉄が入っていて、イ氏の遺体すら収拾できなかった」と明らかにした。

 経歴20年以上の現代製鉄正社員であるイ氏は、製鋼工程から出た溶けた鉄で鉄鋼完成品の中間素材を作る機械装置である連鋳設備を稼動する仕事に従事してきた。

 労組側は事故が発生した作業場は危険なのに安全設備がまともに備わっていなかったと主張した。 現代製鉄の労働者が属する全国金属労働組合は事故原因として、安全欄干の未設置、作業場のすべりやすい床と鉄粉塵、ホースと配線の未整理、適正照度の維持不良などを指摘した。 パク・セミン金属労組労働安全保健室長は「現代製鉄で相次いで労災事故が発生しているが、会社側は基本的な安全点検さえ履行していない」と話した。

 現代製鉄は2013年5月、忠清南道唐津(タンジン)工場の社内下請労働者5人が溶鉱炉から出た溶けた鉄の不純物を除去する電炉内で窒息して死亡するなど、その1年に元・下請労働者10人が亡くなった。昨年1月には唐津工場で冷却作業をしていたキム氏(53)が、6月には全羅南道・順天(スンチョン)工場で圧延ラインの整備をしていた社内下請労働者キム氏(38)が作業途中に亡くなった。 チョン・モング現代自動車グループ会長は昨年2月、現代製鉄唐津工場を訪問し安全関連予算と人員増強を指示したが、労災事故が絶えない。

 警察は現代製鉄作業場内部の監視カメラを分析し正確な事故経緯を確認する一方、工場関係者を対象に安全管理の不良有無を調査している。

仁川/パク・ギョンマン記者、キム・ミンギョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://hani.co.kr/arti/society/labor/685576.html 韓国語原文入力:2015-04-05 21:19
訳J.S(1100字)

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