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北朝鮮警備艇のNLL侵犯で南北が相互射撃、北漁船取り締まりで越境か

登録:2014-10-07 21:47 修正:2014-10-08 07:47
北朝鮮の警備艇 //ハンギョレ新聞社

 北朝鮮の警備艇1隻が7日午前、延坪島(ヨンピョンド)近隣の西海北方境界線(NLL)を越え、南北の艦艇双方が対応射撃する事態が発生した。 警告および威嚇性の対応射撃だとは言え、南北の艦艇が相互に射撃したのは2009年11月の大青(テチョン)海戦以来5年ぶりだ。

 韓国合同参謀本部関係者はこの日「午前9時50分頃、北朝鮮の警備艇1隻が延坪島西北方の境界線を約0.5海里(約900メートル)侵した」として「これに対し韓国軍の誘導弾高速艦1隻が北朝鮮の警備艇に対して警告の通信と警告射撃を実施し、北朝鮮の警備艇も対応射撃を行い、韓国軍も対応射撃をした」と明らかにした。 この関係者は「北朝鮮の艦艇は午前10時頃、北方境界線から退いた」と話した。 この過程で南北艦艇は共に照準射撃は行わず、特別な被害はなかったという。

 当時、韓国海軍と北朝鮮警備艇の距離は8.8キロあり、韓国海軍は警告射撃5発を発射した後に90余発の艦砲対応射撃を行ったと軍は明らかにした。 北朝鮮の警備艇は機関銃と見られる火器で数十発の応射をしたが、射程距離が短く砲弾は韓国側艦艇に届かなかったという。

 今月4日、ファン・ビョンソ人民軍総政治局長など北朝鮮の最高位級代表団が訪問するなど、韓国、北朝鮮関係の改善が期待されている状況で、北朝鮮警備艇による突然のNLL侵犯に対して様々な解釈が出ている。 一部では今後開かれる第2回高位級接触を北朝鮮に有利な方向に引っ張っていこうとする多目的な布石という見解もあるが、今回北方境界線を越えてきた北朝鮮警備艇の武装が機関銃に過ぎなかった点などを考慮すれば、当初から武力挑発を意図した越境だった可能性は高くないというのが韓国軍の見解だ。

 合同参謀関係者は「当時周辺に北朝鮮の漁船がいた点からして、漁船を取り締まる目的で南下してきたか、過去にしてきたように北方境界線の無力化を目的に南下した可能性もある」と話した。

 北朝鮮は最近、たびたび北方境界線を越えてきた。 先月19日には北朝鮮の取り締まり艇1隻が北方境界線を越えて韓国海軍の警告射撃を受けた後に退き、5月22日には北朝鮮軍が延坪島近海で哨戒任務を遂行中だった韓国海軍の誘導弾高速艦の近くに砲撃2発を加えたことがある。

 ハン・ミング国防部長官はこの日、国会国防委員会国政監査で今回の南北間対応射撃と関連して「南北間に相互交戦があったと見なければならない」と話した。 韓国軍関係者はこれに対して「砲撃を交わしたという意味では、広く見れば交戦だが、照準射撃をしなかったという点で交戦とは見難い」と話した。

パク・ビョンス先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/658752.html 韓国語原文入力:2014/10/07 19:55
訳J.S(1228字)

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