そんな将軍が暗殺されて35年の歳月が流れました。もちろん残酷な全斗煥(チョン・ドゥファン)将軍の時期も含まれているけど、その間、選挙によって大統領が選ばれ、憲法も民主化され、その憲法に手をのせて宣誓した大統領が選挙法違反の発言をしたと国会が弾劾をする国になりました。国際社会はこの国の民主主義と人権身長を羨みました。だから表現の自由のレベルが、公信力を認められる外信を国内で引用報道することに誰も恐れを持たなくなったと信じてきました。
ところが、あなたの執権と共に、そうではなかったことを思い知らされます。内信も外信も防ぎ、外信の引用報道まで防ぎ…、あなたは脱北者のビラの中にある姿のように李承晩と朴正煕の隊列に加わろうとしました。この国を35年前に逆戻りさせようと限りなく努めているのです。この国の民主主義と人権が侮辱され、そして選挙を通じてあなたを選んだ市民も侮辱されているのです。
今月16日、セウォル号事故5か月目の日でした。あなたは閣僚会議でこう話しました。 「国民を代表する大統領に対する冒とく的な発言がその度を越している…。これは国民に対する冒とくでもあり、国家の地位墜落と外交関係にも悪影響を与える恐れがある」
その日の発言こそ“国民冒とく”の典型でした。あなたは子供たち264人を含む私たちの国民304人が沈没するセウォル号の中でゆっくりと水葬されていきつつある時、どこで何をしたのか明らかにすることもせず、その要求を握りつぶしながら国民を自分と同一視されたのです。
どうすれば遺族を含みまだ悲しみに浸っているこの国の国民とあなた自身を同一視することができるのでしょうか? あなたの無責任と無能により子供を失った遺族たちを、あなたと同一視するというのですか? これほどの冒とくはありません。
そのうえ、あなたはその時何をしていたのかと尋ねる者たちに、きっぱりと一言だけ答えました。「私は境内にいた」とは、なんと傲慢な話でしょうか。 「おまえたちのような者が、この私に、そんなことを尋ねようというのか?」といった脅しとなんら変わりありません。
むしろあなたは遺族と国民を怒っていました。その前で国民は召使いに過ぎません。召使いの子供が死んだからと私にどうしろというのか。そこまで蔑視して、ある日窮地に追い込まれると、今度は自分に対する冒とくが彼らに対する冒とくだと言いだす。滅多なことを言うものではありません。
そこであなたは、“純粋な遺族”と“不純な遺族”を自分の口に合うように振り分けたようです。セウォル号特別法には「純粋な遺族の気持ちを込めなければならない」と言ったように。あなたの胸中では、国民も純粋なものと不純なものに振り分けられるのでしょう。 国民の半分以上はより深い心の奥まで侮辱にあいました。
現実には、こうした形の国民に対する侮辱を問い詰めるのは、今更な感があります。今までずっと続いてきたためです。4か月前、あなたは対国民談話文を読みながら続け様に涙を流しました。流れる涙を拭うこともありませんでした。近ごろ滅多にお目にかかれないショーでした。そこまで騙したわけだから、さらにどんな話が必要でしょうか。
今後は“国民”と言及する時には「イルベ、父母連合、脱北者前衛隊などの」という指示対象を必ず付け加えてください。この国の国民という理由だけで、あなたが受けなければならない非難を、あなたの代わりに受けたくありません。そんな大統領と同一視される侮辱を受けたくありません。