パク・ヨンソン新政治民主連合院内代表との面談で、もどかしさや不安を訴える
「私たちが探しているのは遺体ではなく希望です…ペンモク港を忘れないでほしい」
「私たち家族は希望を失ってしまいました。私たちが探しているのは遺体ではなくて、失った希望なのです」
2日、全羅南道木浦(モッポ)の韓国病院でパク・ヨンソン新政治民主連合院内代表と会ったセウォル号事故の行方不明者の家族たちは「最後の1人を見つけるまで、私たちを忘れないで共にしてほしい」と訴えた。パク院内代表は同日、木浦に健康診断を受けに来た行方不明者家族らと顔を突き合わせて話を交わした。現在、珍島室内体育館やペンモク港には、未だ見つけられずにいる10人の行方不明者を待つ家族たちがいる。
行方不明者の家族たちは「忘れられつつある」という孤立感と不安感を訴えた。行方不明者ナム・ヒョンチョル君(17)の父親ナム・ギョンウォン行方不明者家族代表は、パク院内代表に「現在、珍島の状況はあまりにも不安だ。すべてを縮小しようとしているようだ。24時間営業の薬局(珍島室内体育館)も12時間営業に短縮されるなど、(支援施設が)縮小されるのが不安だ」と話した。彼は話しながら何度も喉を詰まらせた。行方不明者家族の法律代理人であるペ・ウィチョル弁護士は「ペンモク港の家族食堂が昨日撤収した」として「行方不明者の家族は精根尽きた状態なのに、政府と与党が家族を見捨ててしまうのではないかと懸念している」と現地の状況を説明した。
家族たちは行方不明者の捜索作業に支障が生じることを強く恐れてもいた。ナム代表は「海洋警察と海洋水産部が私たちには必要だ。ずばり言って、海洋警察庁長にしろ海洋水産部長官にしろ、セウォル号救助作業に参加している人については、(国会で)責任は後で問うことにして、今はセウォル号の捜索救助に責任を果たせるよう(人事措置をしないように)してほしい」と語った。ペ弁護士は「家族たちが探そうとしているのは遺体ではなく、失ってしまった希望だ」と家族たちの状況を伝えた。
家族たちは、国会も本来の役割を果たしてほしいと訴えた。ペ弁護士は「イ・ジュヨン海洋水産部長官が業務復帰したという話も出ているが、文在寅(ムン・ジェイン)議員がイ長官に会って話を聞いてみると、『私(イ長官)は最後までペンモク港を守る』と言ったという。家族たちはその話を聞いて力づけられた」とし「ペンモク港で、現在与党の役割がない」と言って、与野党いずれもペンモク港を忘れないでほしいと呼びかけた。
家族たちの心境と苦情を聞いたパク・ヨンソン院内代表は「私たちは野党だけれども、やれるところまで本当に最後まで最善を尽くす」と言い、「今日お話を伺って、むしろ私たちが慰められているようだった」と話した。