教育部が過去の国定教科書時代に運営していた編修組織を復活させる方針を打ち出した。事実上の国定教科書体制への回帰と変わらないという批判が出ている。 セヌリ党側が国定教科書体制への回帰を要求している状況で、教育部が教科書の制作過程全般に深く介入する方針を出したもので、波紋が広がっている。
ソ・ナムス教育部長官は9日、政府世宗庁舎で記者たちと会い、「教育課程の体系及び教科書の編成体系を抜本的に変えなければならないと考えた。過去には編修室があって一次的に検証することができた。編修システムを大幅に強化する」として「職制を改編し、必要ならば人員を増員して教育部内に編修担当組織をおく。韓国史だけでなく、全体を検証できるシステムを備える」と述べた。ソ長官の同日の発言は、教学社の高校韓国史教科書をめぐって提起された各種の誤りと関連した論難を取り上げる中で出てきた。
これと関連してキム・ソンギ教育部創意人材政策官は「教育課程と教科書について教育部に、専門性を持った業務担当者を置いて、教科書の質的な部分を担保できるようにするための方策として、過去のように編修組織を置くことにした」と説明した。編修組織は1996年7月に廃止された。以後、教育部は現在まで教育課程総論や教育内容、教科書検定と修正等の作業を、韓国教育課程評価院や国史編纂委員会などに委任し、その結果報告を受けるだけだった。このような状況で編修組織が再導入されれば、教育課程や教科書検定過程全般に政府が直接介入できるようになる。
与党が最近主張し出した韓国史教科書の国定体制転換議論について、ソ長官は同日従来の立場から変わったことはないと述べた。ソ長官は昨年11月、国政監査での答弁で「長官が一方的に決められる問題ではない」と線を引いて「教育課程を改正することになれば自然に(国定への転換関連の)公論化がなされ政策決定を下すことになるだろう」と述べている。
しかし専門家たちは、編修組織の復活は事実上の国定教科書体制への回帰だと批判している。チュ・ジノ祥明(サンミョン)大教授(歴史コンテンツ学)は「これは検定ではなく国定だ。檢定制度の根幹を崩して国定にするということだ。国民の反発が激しいから検定制度の枠組みだけは残し、実質的には国定制度を実施するという意味」と指摘した。
ワン・ヒョンジョン延世大教授(歴史文化学)は「国定教科書へと進むための手順に突入した。教育部が自分で国定教科書を作ろうとする試みと見ざるを得ない」と述べた。
ウム・ソンウォン、キム・ジフン記者 esw@hani.co.kr