北 "科学者・技術者らが検討" 言及
技術的問題や気象悪化の余波と観測
中国も "慎重に行動" 異例的圧迫
政治的決定である可能性も排除できず
北韓がロケット発射予告期間(10~22日)の一日前に突然ロケット発射を延期する可能性があることを表明した。 北韓のこのような動きは非常に異例的なことなので、その背景が注目されている。 技術的要因のためなのか、政治的意味合いのためなのかを巡り種々の観測が出ている。
北韓の朝鮮宇宙空間技術委員会スポークスマンは「一連の事情が提起されて我が国の科学者、技術者らは光明星-3号2号機の発射時期を調節する問題を慎重に検討している」と明らかにしたと<朝鮮中央通信>が9日未明報道した。 北韓がロケット発射を延期すると釘を刺しはしていないが、あえて発射時期の調節問題を公式発表したという点で延期の可能性が高いと思われる。
北韓がロケット発射を予告して発射時期を調節した事例はまだない。 北韓は2009年4月と今年4月のロケット発射時も国際社会の荒々しい反対の声に直面したが、当初予告した期間に発射を強行した。 北韓は発射時期調節を検討することになった‘一連の事情’については具体的に言及しなかった。 ただし検討する主体が「我が国の科学者、技術者」と明らかにし、すでに発射台に装着したロケットに技術的な問題が生じたことを暗示した。
専門家たちの間からも技術的な問題や気象悪化にともなう決定ではないかという観測が出ている。 チェ・ヨンソク前航空宇宙研究院院長は 「ナロ号もこの前の発射が延期されたではないか。 通常15万個の部品からなるロケットには常に技術的な部分が問題になることがありうる。 寒天も友好的な環境でない」と話した。 <ニューヨークタイムズ>は香港発記事で「延期理由が政治的というよりは技術的問題や気候と関連しているようだ」と伝えたし、<ワシントンポスト>はソウル発記事で米国の北韓分析サイトである‘38ノース’が7日(現地時間)発射場に雪が降ったために発射が延期になりうると分析したと伝え気象悪化が主因のようだと伝えた。
この間、中国政府まで乗り出してロケット発射に反対するなど、外交的圧迫が強い点を考慮した措置という分析も出てきている。洪磊中国外交部スポークスマンは7日ブリーフィングで「該当国家(北韓)が朝鮮半島(韓半島)と東北アジアの平和と安定から出発して慎重に行動することを願う」と話した。 中国が北韓にロケット発射と関連して公開的に "慎重な行動" を注文したのは前例がないことだった。 北韓が今年4月のロケット発射時とは異なり、まだ<労働新聞>等の国内用言論にはロケット発射事実を発表していない点、国際社会のロケット中止要請に対しても特に反発せずに沈黙で一貫している点等も、今回の発射時期調節検討が政治的決定である可能性を高めているという分析も出ている。
北韓が今後どんな動きを見せるかはまだ不透明さが残っている。 予想通り実際に延期するのか、また延期するならばいつ再び発射を試みるのか、あるいは取り消すのかなどはもう少し状況を見守らなければならないという慎重な声が出ている。 政府当局者は「今回北韓が実際に発射を延期することになれば、再び発射時期を予定することがそれほど容易とは言えない。 今後韓半島情勢の流れなどと連動される可能性が高いと思われる」と話した。
パク・ビョンス先任記者、ワシントン/パク・ヒョン特派員 suh@hani.co.kr