原文入力:2012/06/13 20:36(1830字)
上層部ラインを明らかにできなかった不法査察再捜査
秘密ライン報告文書 確保しながらも
イ・ヨンホ、パク・ヨンジュンで仕上げ
クォン・ジェジン法務長官が送ってきた
"介入せず" 書面陳述だけ読み上げ
国務総理室公職倫理支援官室の民間人査察と証拠隠滅事件を再捜査していた検察が秘密ライン報告の‘上層部ライン’が李明博大統領だという強力な手がかりを確保していながら、李大統領との関連性を明らかにすることに失敗した。
ソウル中央地検特別捜査チーム(チーム長 パク・ユネ)が13日に発表した再捜査結果を見れば、検察は支援官室を指揮したイ・ヨンホ前大統領府雇用労使秘書官の‘上層部ライン’として、すでにパイシティ許認可不正で拘束されたパク・ヨンジュン前総理室国務次長までは確認したが、もう一歩出ることができなかった。 大統領府民政首席だったクォン・ジェジン長官が法務部長官である限り、捜査の刃先が李大統領へ向かうのは当初から不可能だったという話が出る理由だ。
去る3月16日再捜査に着手した検察はチャン・ジンス前主務官の前任者であるキム・某主務官の移動式保存装置(USB)から‘公職倫理支援官室の業務推進指揮体系’という題名の文書復旧やり遂げた。 文書では「VIP(李大統領を意味)に一心に忠誠をつくし、別途の秘密ラインを通じて総括指揮」 として総理室に設置された支援官室が実際には李大統領の下命事件を秘密裏に処理する‘MB版社稷洞(サジットン)チーム’であることを明らかにした。 「VIP報告は公職倫理支援官→BH(大統領府)秘密ライン→VIP(または、大統領室長)」として秘密報告ラインを指定し、査察報告の最高上層部ラインが李大統領であることを明確にした。
しかし検察は文書として存在する秘密報告ラインの中で‘イ・インギュ支援官→イ・ヨンホ秘書官→パク・ヨンジュン国務次長’まで確認したと明らかにした。 ‘BH秘密ライン’から‘VIP’に上がる決裁ラインは確認できなかったとのことだ。
検察が‘上層部ライン’捜査にどれほどの意志を持ってあたったかは疑問だ。 検察は「支援官室業務に関し民政首席や大統領室長に報告した事実がなく」(イ・ヨンホ前秘書官), 「イ・ヨンホ前秘書官の上層部ライン報告は知らない」(チン・ギョンナク前企画総括課長など)という陳述のために‘上層部ライン’として指定されたチョン・ジョンギル前大統領室長を呼んでみても「尋ねることもない」と話した。 検察はチョン前室長から「支援官室報告を受けたことがない」という簡単な書面答弁書を受け取り捜査を終わらせた。
また、今回の事件の核心被疑者であったチン・ギョンナク前課長を捜査した過程も尋常でなかった。 チャン前主務官は去る3月14日、「チン前課長が支援官室特殊活動費280万ウォンを毎月イ・ヨンホ前秘書官などに渡した」 と暴露した。 しかしチン前課長は検察の出席要求に応じず、検察は「チン前課長は参考人身分であり、本人が出席を拒否すれば召還が難しい」という言葉繰り返すだけだった。 そのような検察が総選挙の翌日である4月12日午前、突然チン前課長逮捕に乗り出した。 総選挙が終わるのを待って捜査に入った形であった。
検察内外では‘死即生の覚悟で再捜査する’という検察のこういう釈然としない動きの背景にはクォン長官がいるという話が出ている。 クォン長官は2009年8月から2011年7月まで大統領府民政首席であったし、この時期に不法査察事件1次捜査が始まった。 1次捜査の飛び火が大統領府に飛びかねない危機状況にクォン長官は李大統領を保護しなければならない席にいたのだ。 再捜査に乗り出した検察はクォン長官を調査する必要はないと線を引いて、この日捜査発表をしながらクォン長官が自発的に書面陳述書を送ってきたと明らかにした。 海外出張前の去る8日付消印が捺されている書面陳述書で、クォン長官は「民政首席室は(査察と証拠隠滅に)関与した事実がない」として疑惑を否認したと検察は伝えた。 キム・テギュ記者 dokbul@hani.co.kr
原文: 訳J.S