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国産ミサイル 初公開…内部では "こんなことをして良いのか…"

原文入力:2012/04/19 22:29(1384字)

←国防部が国内技術で開発した弾道ミサイル(左側写真)と巡航(クルーズ)ミサイルが発射される姿を撮影した動画と写真を19日公開した。 国防部提供

軍、北ロケット‘応戦用’
李大統領訪問に合わせて映像公開
軍内外‘玄武2・玄武3’予測出回る

 北韓全域を射程圏内とするわが軍の最新ミサイルの実際の発射の様子が初めて公開された。 北韓の新型ミサイル公開と相次ぐ挑発威嚇に‘応戦’するはずのものだが、主要戦略武器を自ら露出させたことを巡り軍内部でも後日談が出てきている。

 国防部は19日「独自技術で世界最高水準の威力を備えた弾道ミサイルと巡航(クルーズ)ミサイルを開発し実戦配備した」として、それぞれのミサイルが発射され飛行、迎撃する場面を撮影した40秒の動画を公開した。 動画を見れば、弾道ミサイルは車両型移動式発射台から発射され、標的上空で子弾を振りまき地上の目標物を打撃した。 巡航ミサイルは目標物を側面と上面から正確に打撃した。

 軍は配備時期はもちろんミサイルの名称と諸元も軍事秘密だとし明らかにしなかったものの、弾道ミサイルは‘玄武2’、クルーズミサイルは‘玄武3’ということが軍内外の大まかな分析だ。 玄武2は国内技術で開発された射程距離が300kmに達する弾道ミサイルだ。 国防部シン・ウォンシク政策企画官(陸軍少将)はこの日公開した弾道ミサイルと関連して「サッカー場数十面を焦土化させられる」 として 「ATACMSより威力が強い」と説明した。 米国から輸入され実践配置されているATACMSは射程距離が300kmで子弾を爆発させサッカー場4面の広さの地域を焦土化させる能力がある。

 弾着誤差範囲が3m以内と知られている玄武3はA,B,Cの3モデルがあるが、射程距離がそれぞれ500km、1000km、1500kmに及ぶ。シン政策企画官は「軍が開発した巡航ミサイルは北韓全域を精密打撃でき、世界最高水準の精密度を備えている」と話した。

 弾道ミサイルは垂直に発射され大気圏を抜け出して落下しマッハ10(時速1万2240km)前後の速度で目標物を打撃するため、迎撃が困難で破壊力も大きい。 巡航ミサイルはマッハ1前後の速度で低空飛行し精密打撃が可能だが、迎撃される危険が大きい。 韓・米ミサイル指針に従い弾道ミサイルの射程距離は300kmに制限されているが、巡航ミサイルには射程距離の制限がない。

 この日のミサイル公開は李明博大統領の国防科学研究所(ADD)訪問に合わせて行われた。 ミサイル公開と関連してシン政策企画官は「最近、北韓のミサイル威嚇などの挑発的策動に対して国民が憂慮していて、わが軍の正確な能力を知らせることによって動揺することなく対処しているという意志を強調するため」と説明した。

 ある軍関係者は「このような戦略武器はただの一度も露出したことがないが、なぜ突然公開に出たのか分からない」として「こんなことをして良いのか…」と漏らした。

イ・スニョク記者 hyuk@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/529184.html 訳J.S