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[社説] 危機管理に混線加える‘統制機能二元化’

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/455218.html

原文入力:2010-12-22午後08:50:09(1106字)

大統領府内の国家危機管理センターが、首席秘書官が室長を引き受ける国家危機管理室に格上げされる。 延坪島事態後続措置だ。 国家危機管理室内には国家危機管理秘書官室、情報分析秘書官室と状況チームが設置される。外交安保首席室は外交安保政策分野を専門担当し、国家危機管理室は危機状況管理と危機発生以後の短期措置を引き受けることにした。 大統領府の外交安保統制機能を平時と危機状況に分けて二元化するものだ。
ここで危機状況は自然災害もあるが主に延坪島砲撃、天安艦沈没、金剛山観光客殺害などのような安保危機を念頭に置いたものだ。 したがって外交・国防・統一部と国家情報院などの部署・機関が精巧に協力しながら状況を管理することが重要だ。

新しい体制によれば外交・国防・統一部などはいつも外交安保首席室が管掌する。 そうするうちに危機状況が生ずれば国家危機管理室が立ち上がり状況を統制するということだが、その執行は外交・国防・統一部等を通じて行うほかはない。 結局、執行部処と普段緊密に手足を合わせた外交安保首席室は重要な危機状況で後に下がり、執行部処と業務協力関係が弱いはずの国家危機管理室が前面に出るということだ。 これでは危機管理を効率化するどころか、より一層大きな混線を招く可能性が非常に高い。

新しい体制は北韓の主要動向を収集・分析する情報分析秘書官室を危機管理室に置くようにした。 情報分析室は各部署で集合した情報を分析し、大統領に一々報告書を提供する。 このようになれば危機管理室と外交安保首席室が情報を適時に共有するのではなく大統領の耳を捕えようと互いに競争しやすい。大統領府内の二つの外交安保部署が領分争いを行うようにしては安保管理の役に立たない。

李明博政府スタート以後、大統領府の危機管理体制改編がすでに3回目だ。 紛争が起こる度に付け焼刃的処方を繰り返す形だ。 危機管理の弱点が繰り返し露出する根本理由は安保管理に対する総合的な認識がなく保守層の政治的注文にあっちこっち迎合するためだ。 延坪島砲撃当日、大統領が "きっぱりと対応するものの戦争拡大を防止しなさい" という危機対応指針を発令し、保守層の人々が批判するや数時間後には指針をひっくり返したことが代表的だ。 安保管理に対する基本発想を先に変え、これを土台に体制も合理的に補完していく必要がある。

原文: 訳J.S