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[社説] 北韓、民間人犠牲にさせても継続居直るのか

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/450515.html

原文入力:2010-11-25午前08:33:40(1777字)

北韓の延坪島砲撃でついに民間人犠牲者が発生した。延坪島現場で復旧作業を始めている合同調査団は昨日午後、ある工事現場で北韓の砲撃で亡くなった遺体2体を収拾した。北韓軍の撃った砲弾が工事現場に飛んできて、作業していた人夫たちは待避したが二人は避けることができずに犠牲になったのだ。残念で怒りを禁じえない。
北韓の今回の攻撃が容認できない理由は、大韓民国領土に休戦以後初めて砲撃を加えたという点もあるが、より大きな理由は民間人居住地域まで無差別的に砲弾を浴びせたという点にある。これはどんな名分ででも正当化されることはできない極めて非人道的で野蛮な暴挙だ。ついに民間人まで犠牲にさせたことが明らかになった。

それでも北韓は事態の厳重性を無視している。国連軍司令部は昨日、今回の事件を調査するためのUN司令部-北韓軍間の将軍級会談開催を北側に提案したがまだ何の返事もない。現在の態度から見て北韓がたやすく会談に応じるようでもない。北韓側のこういう態度はすでに予想されたことだった。北韓軍最高司令部は一昨日夕方に発表した‘報道’で 「南朝鮮傀儡が我々の度重なる警告にもかかわらず、23日13時から朝鮮西海、延坪島一帯の我が領海に砲射撃を加える軍事的挑発を敢行した」と主張した。典型的な言いがかりであり責任転嫁に他ならない。武力挑発に劣らず南側国民を怒らせるのは北韓のこういう居直り的態度だ。

北韓が責任を韓国側に押し付けたいのなら、南側の‘軍事的挑発’に対する明らかな証拠を提示すべきだ。国防部発表によればわが軍の砲射撃訓練は北韓領海とはかけ離れた南西側に向けて行われたという。北韓が自信があるのなら将軍級会談に出てきて、証拠を示さなければならない。明確な根拠も提示しないまま南側の軍事挑発主張を繰り返すのは卑怯なことこの上ない。

全てのことは別にしても、北韓は民間人砲撃に対してだけでも確実な立場を明らかにしなければならない。当初から民間人居住地域を狙ったのか、あるいは標的がはずれたのか、そうでなければ民間人に被害を与えても意に介さないという未了的故意の結果なのかなどを明らかにしなければならない。民間人に対する攻撃は国際法上で禁止された重大犯罪だ。民間人被害が出れば戦争中でも相手方国家と国際社会に謝り、再発防止を約束することが国際社会の準則だ。白昼に民間人居住地域に砲弾を浴びせ人を殺しておいても自分は知らないという態度は決して見過ごすことはできない。

金正日委員長が責任を負うべき

北韓がどんな考えでこういう極端な行動を犯したかを察することは容易ではない。金正恩後継構図を確実にするための内部の政治的必要性のためなのか、強硬派の独断的行動なのか、米国を二者交渉のテーブルに引き出すための高度な戦略なのか、その下心を推し量る道はない。だが、意図がどうであれ、明らかな事実はこういう挑発行為が北韓自身にも決して得にならないという点だ。国際社会がより一層、北韓から遠ざかり体制維持や経済問題解決などに対する国際社会の助けを期待することも難しくなった。

今や残された課題は事態を拡大させず賢く終えることだ。そのためには韓国、北韓、すべての努力が要請されるが、より大きな責任は北韓にある。先制攻撃に民間人犠牲者まで出てきた状況で、北韓は関係者が問題解決の姿勢を見せるべきだ。必要ならばしばらく中断されていた南北将軍級会談を再開することも良い方法だ。そして再びこういう不幸な事態が起きないようにする方案を探さなければならない。
今回の事態の究極的責任は結局、金正日国防委員長にある。彼が攻撃を直接承認したかしなかったか、強硬派軍部をきちんと統制したかできなかったか、それらは決して重要ではない。韓国の民間人犠牲者らまで出た悲劇的事態に対する総体的責任を負い、事態解決に全力を注がなければならない。こういう状況でも彼が知らないととぼけるのは、韓半島の一方の責任を負う指導者の姿勢ではない。キム委員長の決断を促す。

原文: 訳J.S