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[社説] 行政考試 改革案、龍頭蛇尾で終わらせないためには

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/435048.html

原文入力:2010-08-13午後09:23:39(1099字)

政府が一昨日公務員採用制度改革案を出した。行政高等考試の名称を‘5級公開採用試験’に変え、筆記試験なしで外部専門家を任用する‘5級専門家採用試験’を導入することにした。来年から5級新規採用の30%、2015年からは50%をこれらで補充する予定だ。また、局室長級高位公務員たちに限定されてきた開放型職位も課長級まで拡大することにした。

行政高等考試を通じた高位公務員選抜が、この間多くの問題を引き起こしてきたという点で肯定的な措置と評価される。世界が急変する状況で受験でのみ勉強した人々が直ちに政府要職に配置されることは時代に合う望ましい公務員採用制度とは見難い。また、行政考試出身公務員たちが高位公務員の70%以上を占め、非考試出身たちを昇進から排除するなど、自分たちだけの城壁を積み重ねてきたのも事実だ。期数や年功序列中心の組織文化が消えないのもこのためだ。今回の改革案が公職社会を革新する契機となることを望む。

ただし改革案が実質的な成果を出すことが出来るかは未知数だ。政府は長期的に廃止しなければならない行政考試を‘5級公開採用’と名前だけ変えて存続させた。行政考試人員が現在の50%に減るが、これらがまた別のエリート グループを形成する可能性が大きい。外部専門家の資格基準も曖昧だ。下手をすると弁護士など特定職種の人々に途方もない特典を付与する結果を持たらすこともありうる。

開放型公募職の拡大も実効性があるか疑問だ。開放型公募職は有名無実化して久しい。民間専門家を迎え入れるよりは、高位官僚たちが素早く身分だけを変えて席を横取りするケースが大部分だ。すでに公募職に招聘された民間人らも既存官僚らの障壁に阻まれ定着できずに立ち去るのが実情だ。公募職対象を拡大する前に、現行公募制の改善策から出すのが順序であろう。

名前と採用方式を変えるのも良いが既存組織文化の壁を崩すことがさらに重要だ。行政考試出身らの強固な牙城が崩れない限り、いくら能力のある人物がきても新風を起こすことはできないためだ。公職社会改革は決して容易ではないことだ。外交官試験改革案が長期にわたる検討を経て用意されたのに比べ、行政考試改革案は十分な検討と準備が不足したことも事実だ。専門家の意見聴取と世論収斂を十分に経て実効性のある細部対策が出てくることを期待する。

原文: 訳J.S