李在明(イ・ジェミョン)大統領がソーシャルメディアへの投稿で、イスラエル軍の戦争犯罪を批判したことを受け、イスラエル外務省が「ホロコースト(ユダヤ人虐殺)を軽視する発言」だと強く反発し、波紋が広がっている。李大統領は「絶え間ない反人権的・反国際法的な行動により苦しみ、苛まれている世界中の人々の指摘を受け、一度くらいは自らを省みるべきなのに、失望した」(11日)と、改めて批判的な投稿を行った。民間人を対象とした戦争犯罪は、人類の普遍的な人権に関わる問題だ。これに対する批判を「ホロコースト軽視」だと決めつけるのは、自分たちへの批判には徹底的に耳を塞ぐというこれまでの姿勢を貫いたことに過ぎない。
李大統領は11日、X(旧ツイッター)への投稿で、「他人も自分と同じく痛みを感じる人間であることを知るべきだ。自分の必要によって誰かが苦しむことになったら、申し訳ないと思うのが人としての道理だ」と書いた。この前日、イスラエル外務省は、李大統領がイスラエル軍の戦争犯罪を撮影した映像をシェアし「ユダヤ人虐殺や戦時殺害と何ら変わりがない」と批判したことに対し、「強力な糾弾を受けるに値する」と述べた。このことへの再反論だ。李大統領が当初「事実かどうか確認しなければならない」としてシェアした映像は、イスラエル国防軍がパレスチナの子どもを拷問した後、屋上から突き落としたと主張するもの。李大統領は、この映像が2年前にイスラエル軍がパレスチナ人の遺体を突き落とす場面を撮影したものであると確認されたことを受け、「いかなる状況でも国際人道法は遵守されなければならない」という投稿を再び行った。
李大統領の言う通り、映像のイスラエル軍の行為は明らかな国際法違反だ。米ホワイトハウスも当時、「極めて衝撃的」(deeply disturbing)だと非難した。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ政権はこれまで、ホロコーストを「免罪符」にして、パレスチナ民間人を相手に反人権的な犯罪を働いてきた。国際刑事裁判所(ICC)はすでに、ネタニヤフ首相とヨアヴ・ガラント前国防相に対する逮捕状を発付している。ネタニヤフ首相は、今回の米国のイラン侵攻を煽った張本人として指摘されており、米国とイランの終戦交渉が行われている間にも、親イラン武装組織ヒズボラを掃討するとしてレバノンに対する大規模な空爆を行い、数百人の民間人が死亡した。李大統領の発言は、平和を願う世界中の市民から歓迎されている。イスラエルは、「過去の苦痛が現在の残虐な行為を正当化することはできない」(レバノン系英国人ジャーナリスト、ギーダ・ファフリー氏)という批判がなぜ出てくるのか、きちんと自らを省みてほしい。