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[社説] チョン・ウンチャン総理 今が去る時だ

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/424199.html

原文入力:2010-06-04午後09:20:06(1131字)

与党が6・2地方選挙で敗北し大統領府と内閣、ハンナラ党の大規模人的総入れ替えが避けられなくなった。すでにチョン・ジョンキル大統領室長とチョン・モンジュン ハンナラ党代表は辞意を表明した。党・政府・大統領官邸最高首脳部の中ではチョン・ウンチャン総理ひとりだけが残った。だが、チョン総理は席に対する未練が多いように見える。彼は昨日、国家政策調整会議を主宰した席で「選挙に現れた国民の意思を敬い安定した国政運営に最善を尽くさなければならない」と話し自主辞退する意向がないことを明確にした。さらに「李明博政府は熱心に仕事をしてきたし、また少なくない成果を上げたが、その実状がまだ国民に伝えられていないようだ」と話し、選挙惨敗の原因を広報不足のせいにすることもした。見当違いも甚だしい誤った現実認識に違いない。

チョン総理は‘世宗市総理’というニックネームがつくほど世宗市修正案貫徹にすべてを賭けた。就任以後 8ヶ月間に忠清地域を訪問した回数だけでも何と12回に達する。国政全般を統轄しなければならない国務総理が、このようにした懸案だけに没入したことからして正常ではない。世宗市と関連したチョン総理の語録も分厚い本一冊では足りないほどだ。朴槿恵 ハンナラ党議員を狙った「誤った約束さえもきちんと守ろうとする女」という発言をはじめ「世宗市は政治家たちが票を貰うために作ったアイディア」などの‘所信’を数えきれない程に連発した。

チョン総理が退かなければならない理由は単に今回の選挙で世宗市修正案が廃棄される運命に処したというだけではない。国務総理として彼の資質と能力に根本的疑問が提起されているためだ。チョン総理は就任当時「必要ならば大統領に言うべき事は言う」と言ったが、この間 大統領に確信ある発言をしたという話を聞いたことはない。国政運営全般にわたり均衡者の役割を果たすだろうという当初の期待も裏切った。内閣全般を統轄しながら、各部署の業務を上手く調整したという評価も聞こえてこない。代わりに絶え間のない失言、総理職に似合わない身の振り方の軽さで非難にさらされた。ある面では与党にとっても負担になる存在になってしまったのが現在のチョン総理の姿だ。

公職者は入る時より出る時がさらに重要だという。チョン総理が心に銘じる言葉だ。わけもなく席に執着し満身瘡痍になって退くよりは、今去る方がまだマシな道であることを知る必要がある。

原文: 訳J.S