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[社説]日本政府の「慰安婦賠償責任」を再確認した歴史的判決

登録:2023-11-24 06:00 修正:2023-11-24 07:51
日本政府を相手取り、日本軍「慰安婦」被害に対する損害賠償訴訟を起こしたイ・ヨンスさんが23日午後、ソウル瑞草区のソウル高等裁判所で、控訴審の勝訴判決を言い渡された後、「ありがとうございます」と言いながら、両手を合わせている=ペク・ソア記者//ハンギョレ新聞社

 23日、日本政府に日本軍「慰安婦」被害者と遺族に損害を賠償する責任があることを再確認する韓国裁判所の判決が出た。2021年にソウル中央地裁で日本政府の損害賠償責任を認めた最初の判決が出たのに続き、今回は上級裁判所であるソウル高裁が同じ趣旨の判決を下した。戦時中に「軍慰安婦」のような反人道的な犯罪を犯した国は、その責任から逃れられないという原則を明らかにしたもので、歴史的・法的に意味が大きい判決だ。

 日本政府を相手にした「慰安婦」損害賠償訴訟は二つに分かれて進められてきた。「第1次訴訟」と呼ばれる故ペ・チュンヒさんなど被害者と遺族12人が起こした訴訟は、2021年の判決で勝訴し、日本政府が控訴しなかったため、原審が確定した。一方、イ・ヨンスさんや故クァク・イェナムさん、キム・ボクトンさんなど被害者と遺族16人が提起した「第2次訴訟」では「訴訟が成立しない」という却下判決が下された。互いに異なる裁判所の判決による混乱があったが、この日の第2次訴訟の控訴審で第1次訴訟と同じ結論が出たことで、司法府の判断に統一性が備わることになった。

 裁判の主な争点は「主権国家である外国政府に対しては裁判権を行使できない」という「主権免除」の法理を「慰安婦」問題にも適用すべきかどうかだった。同日、裁判所は国連協約と外国事例などを根拠に挙げ、「裁判が開かれる国の領土内で、その国民に対して発生した違法行為については、その行為が(外国の)主権的行為であるかどうかに関係なく、主権免除を認めない内容の国際慣習法が存在するとみるのが妥当だ」と明らかにした。2021年の判決と同様に、反人道的犯罪を犯して他国の個人に損害を与えた国家は主権免除の法理に頼ることはできないことを再確認したのだ。

 韓国司法府は、日本企業を相手取った強制動員訴訟ではこれに先立つ2018年に、最高裁(大法院)全員合議体判決で損害賠償責任を認めている。今回「慰安婦」訴訟でも一貫した司法府の見解が確立されたわけだ。しかし、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は対日低姿勢外交を展開する中で、司法府の判断まで歪曲し「歴史問題の封印」に躍起になり、強制動員関連の最高裁判決にもかかわらず「第三者弁済」という譲歩案を貫こうとしている。法治国家なら、政府は司法府の判断を尊重しなければならない。判決の趣旨に合わせて、歴史的正義の実現と国民の被害回復に努めなければならない。日本政府も、韓国政府の一方的な譲歩に喜ぶだけではなく、歴史問題の解決に向けた真摯な努力を示さなければならない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1117612.html韓国語原文入力:2023-11-24 02:41
訳H.J

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