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[社説]「慰安婦は売春婦」妄言リュ・ソクチュン、大学退出させるべき

登録:2019-09-23 01:48 修正:2019-09-23 07:52
2017年8月15日、自由韓国党のリュ・ソクチュン改革委員長(当時)が自由韓国党本部で「1次改革案」を発表している=イ・ジョンウ先任記者//ハンギョレ新聞社

 延世大学のリュ・ソクチュン教授が日本軍慰安婦被害者について「売春婦のようなもの」と妄言を吐き、国民的怒りが沸き起こっている。彼は19日、自分の受け持つ「発展社会学」の講義において、慰安婦について「日本が強制連行したという記録はどこにもなかった。少し働けば金を稼げるという誘惑のせい」として、自発的な売春だと強弁した。彼はまた、「日本が良い働き口をやると言ってだまし、慰安婦被害者を連れて行った」と言って抗議する学生たちに「今も売春に入っていく過程がそうだ。知りたければ一度やってみますか」との暴言まで吐いた。教授の資質はさておき、人に対する基本的な礼儀さえ知らない。リュ教授は慰安婦被害者に対して席藁待罪(むしろの上に伏して処罰を待つ)し、教授職を直ちに辞すべきだ。

 彼の発言は明白な事実歪曲であり、糾弾されて当然だ。多くの慰安婦被害者たちは拉致されたり、手練手管に乗せられて性奴隷生活を強要されたと証言している。日本政府も1993年の河野洋平官房長官の談話を通じて慰安婦動員の強制性を認めている。にもかかわらず、学問の自由を名分として、自らの極右的な歴史認識を事実であるかのように言いなし、歴史を歪曲した。彼はまた、慰安婦被害者支援団体である正義記憶連帯が純粋な団体ではなく、慰安婦被害者を教育して新しい記憶を作りだしたと詭弁を並べ立てた。「(慰安婦被害女性は)解放以後ひっそりと暮らしていたのに、挺対協(正義記憶連帯)が介入して国家的被害者という考えを持たせた」という彼の主張は、被害者に対する人格冒涜であるだけでなく、痛みを乗り越え勇気を出してようやく真実を明かした共同の努力を否定する破廉恥な妄言だ。決して許されてはならない。

 拉致・強姦を通じた日帝の性奴隷化を正当化して、国家暴力はなかったという安倍政府の代弁人を自任する彼に対して、必ずしかるべき責任を取らせなければならない。正義記憶連帯などが彼の即時解任を要求したのはしごく当然だ。延世大学総学生会、同窓会なども学校当局に「罷免」を要求した。学校当局は事態の深刻さを認識し、迅速な調査を経て、彼を一日も早く退出させることを望む。

 政界も一斉に彼を糾弾している。彼が改革委員長を務めた自由韓国党も不適切な発言として遺憾の意を表した。一部からは、国内の極右勢力が「親日的な声」を露骨に吐き出しはじめたのではないかと懸念する声も出ている。政界と学界は、慰安婦問題にこのような極右的主張が足場を確保することのないよう、積極的に対処しなければならない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/910458.html韓国語原文入力: 2019-09-22 18:44
訳D.K

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