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[社説] 候補討論など単一化作業に速度を上げねば

登録:2012-11-19 00:41 修正:2012-11-19 06:56

 一時ふらついていた野党圏候補単一化が再び正常軌道に戻った。 文在寅(ムン・ジェイン)-安哲秀(アン・チョルス)両候補は昨夜、二人きりで会い、単一化交渉再開に合意した。 両候補は‘新しい政治共同宣言文’にも合意し、核心争点である国会議員定数調整でも意見を集約した。

 中断されていた単一化交渉が再開されたことは喜ばしいが、両候補としては得たものより失ったものがはるかに多い時間だった。 ‘美しい競争’を期待した多くの有権者を失望させながら両候補の好感度、政権交替に対する期待感などが同伴墜落した。 より一層厳密に言えば、文候補よりは安候補側が失ったものがさらに多いと見られる。 政治に飛び込んだ存在理由である政治革新イシューを前面に提起した効果を上げたりはしたが、単一化を担保として政治的要求を貫徹させようとしたという否定的印象を与える逆効果も産んだ。 文候補が相対的に度量が大きくおおらかなイメージを刻印させた側面まで考慮すれば、安候補の損失はより一層大きいと言えよう。

 しかし、もはやそのようなわずかな政治的貸借対照表を云々することはつまらないことかも知れない。 重要なのは両候補が重大な歴史意識と時代的天命に応じて単一化作業を順調に決着させることだ。 再び葛藤と混乱、ささいな言葉尻争いが再演されては有権者の心を取り戻す方法がないことを直視するよう望む。 期間の切迫性を考慮すれば昨日の二人の会合結果はむしろ残念な感がある。 せっかく両候補が会ったなら、単純な実務交渉チーム再稼働次元を跳び越えた、より一層大型の単一化方式合意がなされて欲しかった。

 今後、二人はテレビ討論会から始めて単一化作業に最大限速度を上げなければならない。 今、有権者は両候補の公開討論を心待ちにしている。 候補単一化過程に対する最小限の国民参加を保障するためにも、討論はこれ以上先送りすることはできない課題だ。 地上波放送だけでなく選挙法が許容する限度内で最大限多くの公開討論を行い、有権者の判断を求めなければならない。

 今回の候補単一化はただ一人の‘主演’を選ぶ行事ではなく‘共同主演’を選ぶ過程だ。 政権交替と政治改革のドラマを完成する過程で両候補は単純な主演-助演に分かれてはならない。 演じる配役が少し違うだけで、彼らが共同主演で始めてこそ、このドラマは成功する。 単一化以後の各自の役割分担、共同推進する政策、政府の構成と運営方向等を含むシナリオが一日も早く用意されなければならない。 両候補がこういうすべての課題を迅速に決着させ、約束した期間内に充実した結実を有権者にプレゼントすることを期待する。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/561208.html 韓国語原文入力:2012/11/18 22:25
訳J.S(1212字)