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[社説] セヌリ党、候補単一化誹謗ばかりを繰り返すつもりか

登録:2012-11-09 23:45 修正:2012-11-10 05:52

 この頃セヌリ党の攻勢はすべて文在寅(ムン・ジェイン)民主統合党大統領候補と安哲秀(アン・チョルス)無所属候補の候補単一化作業に集中している。 各種の露骨な表現を使いながら候補単一化をこき降ろすことに没頭している。 密室野合論、国家危機論、有権者選択権剥奪論など、動員される論理も多様だ。 ついに数日前にはキム・テホ中央選対委共同議長が「国民をガンギエイの×(訳注:ガンギエイのオスの生殖器を指す言葉で、役に立たないことを意味する卑俗語)のように考える国民詐欺」という口にすることさえためらうような卑劣な発言までした。

 文-安 両候補の単一化に対してセヌリ党が感じる深刻な危機意識を察することは難しくない。 大多数の世論調査が2者対決構図では朴槿恵候補が敗れると出ている状況で、セヌリ党がヒステリックな反応を見せるのも十分に理解出来る。 だが、現在のセヌリ党攻勢では最小限の論理的説得力も政治的品格も見られない。

 類似した価値観を持つ政治勢力が共同の政治的目標を成し遂げるために手を握り、それも公開的に候補単一化を推進しているのに、それを‘密室政治野合’と非難することからして説得力がない。 特にDJP連合を主導したハン・グァンオク国民統合委首席副委員長とか、2002年大統領選挙当時に盧武鉉候補と単一化合意をしたチョン・モンジュン議員までが立ち上がって「旧態政治」云々するとあっては、ほとんどコメディ水準だ。 何よりも朴槿恵候補自ら野党圏側の3者合同討論会開催提案に対して「まず単一化してから来なさい」と話したことを思い出す必要がある。

 事実、文-安2候補の単一化はかなり以前から予想されたことだった。 それならセヌリ党は野党圏候補単一化を凌駕できる強力なカードをあらかじめ準備するべきだった。 セヌリ党が一歩遅れてあたふたと候補単一化の誹謗だけに没頭していることからして選挙戦略に穴が空いていることを証明している。 したがって朴候補は候補単一化を批判する前に、周辺参謀をまず叱責するのが正しい。 明らかに予想された状況に何の備えもできないまま後ろ手を組んでいて‘口’だけで騒ぐ参謀こそが無能の典型だ。

 参謀も問題だが、やはり問題の核心は朴槿恵候補にある。 今回の大統領選挙を巡って当初‘朴槿恵 対 朴槿恵’という話が出たことは朴候補の最大弱点である票の拡張性不足を打ち破るためには、彼女が自身との戦いに勝たなければならないという意であった。 だが、これまでの歩みを見れば、朴候補は頑固な過去事認識をはじめとして思想論争とネガティブ攻勢中心の選挙運動など、自身を囲んでいる殻を全く破れずにいる。 候補単一化に対する態度もやはりその範囲から一寸も抜け出られずにいる。 このような質の低い選挙運動が大統領選挙に役立つのか、朴候補が一度よく判断してみることを望む。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/559858.html 韓国語原文入力:2012/11/09 19:12
訳J.S(1302字)

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