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[社説] ソウル市立大生の前進、参加すれば変わる

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/525683.html

原文入力:2012.03.28 19:18(1245字)

 昨年ソウル市長補欠選挙以後、一番初めに変わったのはソウル市立大の授業料だった。 ソウル市が11月初め市議会に出した2012年予算案には半額授業料のための予算182億ウォンが含まれていた。 このような変化は昨年私たちの社会を沸き立たせた半額授業料要求をパク・ウォンスン候補が公約として受け入れ、これを実践した結果である。
もちろん争点が沸騰している最中に選挙が行われたからといってこのような結果が自動的に出てくるわけではない。 学生たちがそれだけ懸命に選挙に参加し、自らの要求を貫徹させる候補を集中的に選択した結果だ。 イ・ミョンバク政府とハンナラ党(今のセヌリ党)も半額授業料を約束したことはあるが、彼らは昨年授業料の12~13%程度に当たる国家奨学金をしぶしぶ増やしただけだ。

 大学生の選挙参加の熱気は2010年地方選挙の時からぐっと高まり始めた。 申請者が学校当たり2000人以上になる場合大学内に設置する大学不在者投票所は、2008年の18代総選挙時には3ヶ所だったが2010年の地方選挙時には17ヶ所に増えた。 大学生の不在者投票率もまた、4年前(42.2%)より何と26.9%も増えて69.1%だ。 学生たちのこのような爆発的な参加により半額授業料と就職問題など彼らの悩みが政界の本格的な争点になったし、昨年ソウル市長補欠選挙で意味のある勝利を生み出した。 国家奨学金の増額もこのような挑戦の結果であった。

 勝利の記憶はさらに人を変化させる。 自信を持たせ、一歩さらに踏み出して現実の矛盾と対抗するようにさせる。 昨年半額授業料を勝ち取ったソウル市立大生たちは、今回の4月総選挙を控えて有権者6500余人のうち2593人もの学生が不在者投票を申請した。 2010年地方選挙の時の2210人より18%も増えた数値だ。 参加すれば変わるという真実を体得したのだ。

 もちろん全体的に見れば冷笑的な、または傍観的な学生が多いのは事実だ。 ベストセラー『88万ウォン世代』の著者ウ・ソクフン教授がこの本の絶版を宣言したのは、“変化しない20代”によほど絶望してのことだろう。 彼は20代がなぜ‘投石用の石’を手にバリケードを築かなければならないのかについて説得したが失敗したと考えたのだ。 もちろん変化の期待値は誰も同じではない。石を手に取りはしなくても、変革の必要性に対する共感は大きくなっている。 10人中就職できるのは6人だけ、その半分は非正規職といった現実に安住することはできないのだ。

 今回の総選挙はこのような青年学生の運命に亀裂を生み出す場だ。 彼らの代わりに戦ってくれる集団はいない。 自ら変えなければならない。 参加すれば変わる。

原文: 訳A.K