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韓国外相「技術集約産業を発展させた中国、韓国にとって深刻な挑戦」

登録:2024-05-14 07:16 修正:2024-05-14 08:30
6年半ぶりに北京を公式訪問、韓国企業の代表らと面談 
「多様なレベルでの中国との意思疎通を強化する」
4月25日、中国江蘇省の連雲港埠頭で、ブラジルへの輸出のため貨物船への積載を待機する中国企業「比亜迪(BYD)」の電気自動車=連雲港/ロイター・聯合ニュース

 外交トップとして6年半ぶりに中国の北京を公式訪問したチョ・テヨル外相は13日、中国で活躍する韓国の企業家らと面会し、「韓中関係の変化が深刻な挑戦になっている」として「多様なレベルで(中国との)意思疎通を強化していく」と述べた。

 13~14日の2日間の日程で北京を訪問したチョ外相はこの日午後、中国の王毅外相兼共産党中央政治局委員との会談に先立ち、午前に北京の飲食店でサムスン、現代自動車、SK、CJなど中国に駐在する韓国企業の代表10人との対話の場を設けた。

 チョ外相はこの日の冒頭発言で、「最近の対外条件は、先端技術を中心に米中競争が激しくなるなか、地政学的な不安要素まで重なり非常に難しい状況」だとし、「韓中間の強い相好依存性は、これまで両国経済がともに成長して繁栄する原動力でもあったが、それだけにリスクをはらんでいるという両面性を有するため、そのような変化に影響を最も強く受けざるをえない」と述べた。また「しかも、中国経済が技術集約型の産業構造へと変わってきており、両国の経済関係も過去の相互補完的なパートナーから、今では競争関係に変わっている」として、「こういうことも私たちにとって深刻な挑戦になっている」と述べた。

 さらに「韓中関係が一歩ずつ前進する姿を示せるよう、私は今回の訪問で最善を尽くそうと思う」とし、「近く予定される韓中日首脳会議をはじめ、多様なレベルでの意思疎通を強化していく予定」だと述べた。

 チョ外相は、韓国の外交トップとしては尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権では初めて、2017年11月のカン・ギョンファ元外相の北京公式訪問以来6年6カ月ぶりに中国を公式訪問した。チョ外相の訪中に続き、今月26~27日には韓国で尹大統領と中国の李強首相、日本の岸田文雄首相が参加する韓中日首脳会議が開かれる予定で、これまで冷え込んでいた韓中、韓中日関係がどの程度改善されるか注目される。

13日、中国北京を訪問したチョ・テヨル外相(下列左から4人目)が中国に駐在する企業家らと記念写真を撮っている=北京/チェ・ヒョンジュン特派員//ハンギョレ新聞社

 同外相はこの日、出国前に金浦空港で韓国の記者団に「王毅外相と率直かつ深みのある対話をする」として、「厳しい地政学的な環境のなかで、両国関係の増進の方法はもちろん、朝鮮半島問題や地域・グローバル情勢に関する戦略的な意思疎通を活性化するための重要なきっかけになるだろう」と述べた。

 今回、中国との経済問題など両国間の問題をはじめ、北朝鮮核問題などの朝鮮半島問題、北朝鮮・ロシア間の軍事協力などの地域・国際問題など、韓中間にある問題全般について、王毅外相と議論する予定だ。同外相は北朝鮮問題について、「数年間で地政学的な環境が大きく変わり、進展に困難があるのは事実」だとしながらも、「中国がどのようにより積極的な役割を果たすのか深く議論する」と述べた。また、2016年の高高度防衛ミサイル(THAAD)システムの配備以降、余波が続いている「限韓令」についても「大きな脈絡のなかで関連の問題を協議するつもり」だと明らかにした。

北京/チェ・ヒョンジュン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1140325.html韓国語原文入力:2024-05-13 15:20
訳M.S

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