原文入力:2011-02-07午後09:16:09(1466字)
タフリール ‘民主主義の溶鉱炉’
夜遅くまで続くスローガンと音楽
相当数が家族単位 ‘希望の行列’
毛布一枚で野宿示威も
チョ・イルジュン記者
[チョ・イルジュン記者のエジプト通信] "これが本当のエジプトだ。"
6日午後(現地時間)、エジプト、カイロ。 ナイル川に接したタフリール(解放)広場で会ったある市民はこのように話した。
広場はすべての期待と希望、スローガンと表現が噴出する祭りの空間だった。老若男女、身分と宗教の差を ‘エジプト人’(Egyptian) という一つの同質性に溶かす溶鉱炉だった。 この日 会ったオマル スレイマン副大統領と野党圏勢力の対話について少なくない人々は ‘政権が揺れている兆し’ と歓迎しながらも、ホスニ・ムバラク大統領の即刻退陣が抜け落ちたことに対し失望感を隠さなかった。デモ隊は「ムバラクは絶えず約束をしても守らない嘘つき」 と極度の不信を表わし、 「今直ちに」 退陣を促した。人々がどんどん増えてきた。
周辺に政府与党の党舎と政府庁舎、議会と博物館などが密集したエジプトの心臓部、タフリール広場へ向かう町角には鉄条網の後にタンクと装甲車、燃えた乗用車らでバリケードが張られた。そのそばの狭い通路からは市民たちが尽きることなく押し寄せた。 軍人とボランティアメンバーたちはいちいち身分証と持ち物を確認した。先週、流血衝突を起こした政府側デモ隊や私服警察の出入りを止めるためにだという。 あるボランティアメンバーは「軍人たちは私たちを保護してくれている」と話した。
広場に入ると市民たちは皆 見慣れない東洋人記者に 「ウェルカム トゥ エジプト」 という挨拶をし背中を叩いた。 アラビア語で書いたスローガンと、ムバラクをヒットラーやヴァンパイアに見立てて風刺したポスターなどを持った市民たちも先を争って記者のカメラの前に立った。 市民とインタビューする度に、周辺の人々が集まってきて話しまくったり、そばの人に自分の話を英語に訳してくれと頼んだ。 彼らはよどみなく ‘コシャリ革命’ を語り、表情には楽観と決意がにじみ出ていた。 コシャリは豆で作ったエジプト伝統の食べ物だ。
マムード アプテラジズ(25・薬剤師)は流暢な英語で 「私たちは自由を望み、ムバラクを審判することを望む」 として 「ムバラク個人だけでなく政権を維持してきたシステム全体が退かなければならない。 私たちはエジプトを愛し自由選挙を通じて法を変えることができる」 と話した。 また別の青年は 「この日一日だけで広場に200万人が集まったが、官営言論は150人が集まったと報道した」 として悔しさを爆発させた。周辺からはリズムに乗ったスローガンが絶えず叫ばれていた。 「立ち去れ、立ち去れ!" 、 "ムバラク ゴー アウト!" 、 "我々にとってあなたは必要ない!"
女性と子供、家族単位で出てきた市民も多かった。きれいな色のヒジャプを被った若い女性たちはポーズを取り記念写真を撮った。10才にならないように見える子供たちも記者に近寄ってきて 「ムバラク ドンキー!」 と叫んだ。
カイロ/チョ・イルジュン記者 iljun@hani.co.kr
原文: 訳J.S