本文に移動

「トランプ大統領を待ち受ける最悪のシナリオ」…戦争も合意もない21世紀の「冷戦」

登録:2026-04-30 01:37 修正:2026-04-30 16:10
[ニュース分析] 
トランプ「長期封鎖に備えよ」
トランプ大統領が2026年3月31日(現地時間)、ホワイトハウスの執務室で大統領令に署名後、記者の質問に答えている/AP・聯合ニュース

 米国とイランが29日(現地時間)で開戦60日目を迎える戦争の明確な解決策を見出せない中、ドナルド・トランプ大統領がイラン封鎖作戦の長期化に備えるよう参謀に指示したという。戦争も合意もない膠着(こうちゃく)状態の長期化の懸念が高まっており、今回の事態が「冷戦型対立」として固定化する恐れがあるとの分析も示されている。

 ウォール・ストリート・ジャーナルの28日の報道によると、トランプ大統領は前日の状況室会議を含む最近の会議で、イランに核プログラムの完全な解体を迫るために、イランに対する長期封鎖に備えるよう指示した。トランプ大統領は、封鎖の維持の方がイランへのさらなる空爆よりもリスクが低いと判断しているという。トランプ大統領はこの日、ソーシャルメディアのトゥルース・ソーシャルで「イランは『崩壊状態にある』と認識されてきた」と主張した。

 米国とイランが29日(現地時間)で開戦60日目を迎える戦争の明確な解決策を見出せない中、ドナルド・トランプ大統領がイラン封鎖作戦の長期化に備えるよう参謀に指示したという。戦争も合意もない膠着(こうちゃく)状態の長期化の懸念が高まっており、今回の事態が「冷戦型対立」として固定化する恐れがあるとの分析も示されている。

 ウォール・ストリート・ジャーナルの28日の報道によると、トランプ大統領は前日の状況室会議を含む最近の会議で、イランに核プログラムの完全な解体を迫るために、イランに対する長期封鎖に備えるよう指示した。トランプ大統領は、封鎖の維持の方がイランへのさらなる空爆よりもリスクが低いと判断しているという。トランプ大統領はこの日、ソーシャルメディアのトゥルース・ソーシャルで「イランは『崩壊状態にある』と認識されてきた」と主張した。

■「原油輸出の『秘密カード』握るイラン、持ちこたえるだろう」

 米国政府は、封鎖の効果はすでに表れつつあるとの立場だ。ウォール・ストリート・ジャーナルは高官の発言を引用し、イランは販売できていない原油の保管に苦慮しており、経済的圧力が高まる中、イラン政権はワシントンとの接触を試みていると伝えた。

 しかし、封鎖の実質的な効果や持続可能性については、懐疑的な声が少なくない。2015年の包括的共同作業計画(JCPOA)をめぐる交渉の際、イラン制裁の設計に関わったリチャード・ネフュー前米国務省経済制裁政策首席調整官は、この日のハンギョレのインタビューで「イランは密輸ルートを通じた原油輸出などのカードを持っているため、予想よりはるかに長く持ちこたえられる」として、「5~6週間にわたる集中的な空爆にもかかわらずイランが核で譲歩を拒否したことを考えると、封鎖がそれ以上に強い圧力になると断定するのは難しい」と分析した。

18日(現地時間)、イランのケシュム島に近いホルムズ海峡の海上に停泊中のタンカーの横を、1隻のボートが通り過ぎている/AP・聯合ニュース

 現在、交渉は事実上膠着状態にある。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、イランは最高指導者モジタバ・ハメネイ師との協議を理由にさらなる時間を要求しており、仲裁国も突破口が開かれる可能性に懐疑的な姿勢を示している。FOXニュースは仲裁過程に詳しい情報筋の話を引用し、ハメネイ師が負傷したためコミュニケーションに困難があると伝えた。

■対立を凍結しても…高まる3つの不安

 交渉が膠着状態にある背景には、イラン国内の権力闘争もある。マルコ・ルビオ国務長官はFOXニュースのインタビューで、「我々の交渉担当者はイラン人だけと交渉しているわけではない。そのイラン人たちは改めて別のイラン人たちと交渉しなければならない」とし、イラン国内の強硬派が事実上の最終決定権を握っていると指摘した。FOXニュースは、イランの強硬派内でも核交渉戦略をめぐって最高安全保障委員会のサイード・ジャリリ委員の支持勢力とモハンマド・バゲル・ガリバフ国会議長の支持勢力との対立が表面化していると伝えた。ただし、イラン内の対立が実際の交渉にどれほど影響するかは不透明だ。

 アクシオスは、空爆は止まったものの、戦争も合意もなく金融制裁、軍艦を動員した海上封鎖、外交の空転が長期化している現状を「冷戦的局面」と規定。とりわけ、今年11月の中間選挙を目前に控える中、このような膠着状態は政治的、経済的に負担となり得ると指摘されている。トランプ大統領の側近は「『凍結された対立』はトランプにとって最悪のシナリオ」だと評した。エネルギー価格の上昇圧力も数カ月にわたって続く可能性が高く、いつでも全面戦争が再開される恐れがあるという不安定さも伴う。

 イランは現在、ホルムズ海峡の開放と米国による海上封鎖の解除を交換する「小規模な合意」を提案しているが、トランプ政権は「核プログラムの廃棄」原則を曲げていない。ネフュー氏は「包括的合意に執着するよりも、まず機雷を除去して海峡を開くことから始めるのが現実的」だと助言した。

ワシントン/キム・ウォンチョル特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/arabafrica/1256463.html韓国語原文入力:2026-04-29 16:45
訳D.K

関連記事