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「米国人は使ったことがないクーパン、韓米関係揺るがす」…米国で全方位ロビー

登録:2026-02-09 23:04 修正:2026-02-10 09:23
ポリティコ報道「トランプ政権と共和党が強く支援」 
クーパン/聯合ニュース

 ほとんどの米国人は使ったことがないためよく知られていない米国企業「クーパン」が、韓米関係を揺るがしている。米国の政治専門メディア「ポリティコ」がそう報じた。

 ワシントンの政治に関するニュースを主に扱うメディア「ポリティコ」は8日(現地時間)、「ほとんどの米国人は使ったことがないのに、ワシントン政界のプレーヤーとなった会社」と題する記事で、クーパンの問題を取り上げた。「米国のテック企業というより、韓国最大の商取引企業として知られる」クーパンのために「トランプ政権と共和党の議員たちは韓国政府に反対し、クーパンの側に強く立っている」として、クーパンがトランプ政権の発足前後にワシントンで攻撃的にロビー活動を展開してきたことを報じた。この記事に、トランプ大統領が昨年10月29日に韓国の慶州(キョンジュ)を訪れ、新羅の金冠の模型を贈られ、李在明(イ・ジェミョン)大統領と握手を交わしている写真が使われているのも目を引く。

 ポリティコは、トランプ政権と韓国政府との間で関税引き下げおよび韓国政府による3500ドルの対米投資をめぐる暫定合意が破綻の危機にある中、米国内のクーパン擁護論者たちがこの対立をさらにあおっていると報じた。ホワイトハウスは、トランプ大統領が韓国に加えている貿易をめぐる圧力とクーパン問題は無関係だと語っているものの、実際には米国の議会議員たちが関係があると主張していることも指摘している。共和党に所属するジム・ジョーダン下院議員が委員長を務める下院司法委員会は5日、韓国政府が米国企業に対しておこなっている差別について調査するとして召喚状をクーパンに送付。クーパンは全面的に協力すると回答した。

 ポリティコは、クーパンはトランプを支持するMAGA(米国を再び偉大に)系の人材を積極的に採用してきたとして、クーパンが最初に採用したロビイストは第1次トランプ政権時代に東アジア太平洋担当副補佐官を務めたアレックス・ウォンだったと指摘した。また、次期FRB議長に指名されたケビン・ウォーシュも2019年にクーパンの取締役会に合流したと伝えた。2024年のクーパンのロビー活動への支出は330万ドルで、ロビー活動に費やした資金はその前の2年間の2倍以上になっている。クーパンが雇用したロビイストや巨大なロビー活動の規模は、先に韓国メディアが米国議会の公開資料を引用して報じた内容だ。

 トランプ大統領の再選後、クーパンはジョー・バイデン前大統領と関係の深いプタラ・ストラテジーズとの契約を解除し、ジョーダン司法委員長やマイク・ペンス元副大統領と関係の深いミラー・ストラテジーズ、マルコ・ルビオ国務長官と縁のあるコンチネンタル・ストラテジーズの2社を新たに採用。6月にはさらにモニュメンタル・ストラテジーズを雇用した。クーパンに所属する3人のロビイストを含め、クーパンが2025年にロビー活動に支出した金額は227万ドルにのぼる。

 クーパンは全方位的に寄付もおこなっている。トランプ大統領の引き継ぎ委員会に100万ドル(約14億6000万ウォン)を寄付したおかげで、キム・ボムソク代表はトランプ大統領の就任式にも出席している。昨年6月には、トランプ大統領によるケネディ・センター改修の動きに合わせて、10万ドルをケネディ・センターに寄付した。2025年にクーパンは共和、民主両党の議員に計19万8978ドルを寄付しているが、その中には貿易問題を扱う下院歳入委員会の委員長を務めるジェイソン・スミス議員(共和党)への1万5000ドルも含まれている。

 クーパンにコンサルティングをおこなっていたある関係者は、匿名を前提に「クーパンは非常に攻撃的」に攻勢をかけているとして、「ワシントンD.C.で交わされている議論に影響を与えうるあらゆる方法を動員している」とポリティコに語った。ブルームバーグ通信は7日、3日に議会で行われたヨ・ハング産業通商資源部長官と米下院との非公開会談で、「米国の消費者が利用できないクーパンについて最近になって知った議員を含む複数の国会議員が」熱のこもった質問攻勢をかけたとして、「クーパンが展開した大々的なロビー活動の成功を如実に示した」と評している。

 対外政策まで揺さぶるクーパンのロビー活動の影響力をみて、今後は他の米国企業も積極的にロビー活動に乗り出すだろうとの見通しも立つ。ポリティコは、ある貿易専門の弁護士が今回の事態を他の米国企業は注目して見守るべきだと述べつつ、「もし米国政府が、特定の米国系企業が外国政府からどのような扱いを受けているかを基準として外国政府に対する対応方針を定めるようになったら、今後は米国企業がワシントンで政府に対してロビー活動や対官業務を適切に行わなかった場合、経営陣の職務怠慢とみなされるだろう」と語ったと伝えた。クーパンのように政界へのロビー活動ができない経営陣は、会社に損害を与えるとみなされる可能性がある、との警告だ。

チョン・ユギョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/1244110.html韓国語原文入力:2026-02-09 16:50
訳D.K

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