ドイツの首都ベルリンの「平和の少女像」が管轄の区によって撤去された。
在ドイツ市民団体「コリア協議会」によると、ベルリンのミッテ区は17日(現地時間)午前7時ごろ、区役所前の少女像を撤去した。少女像には白い布が被せられ、区が手配したトラックに載せられた。少女像の存置を主張する市民たちが撤去に抗議し、20人あまりの警察官も現場に配置されたという。少女像があった場所には、撤去に反対するプラカードや花などが置かれている。
区による撤去の実施は、コリア協議会がベルリン行政裁判所に申し立てていた「撤去命令効力停止の仮処分」が一部棄却された14日の3日後。裁判所は、区が像の設置期間を最長2年に制限していたことなどをあげ、撤去命令は正当だと判断した。コリア協議会は抗告の方針を明らかにしていたが、区は抗告前に撤去を強行した。
ベルリンの少女像は2020年9月に設置。コリア協議会は昨年8月に永久設置を申請したが、区は棄却。昨年10月には少女像の撤去を命じていた。区は少女像を従来の位置から100メートルあまり離れたティアガルテン借家人協同組合(MUT)の所有地に移転する方針だ。一方、コリア協議会は、区の指定した私有地は従来とは異なって外から見えにくいため、教育効果などが低いとして反発している。