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「朝鮮人136人水没」長生炭鉱で遺骨発見…事故から83年経て

登録:2025-08-26 01:48 修正:2025-08-26 07:00
1942年に水深43メートルの炭鉱が浸水
日帝強占期に136人の朝鮮人労働者らが死亡した長生炭鉱事故の現場で、事故から83年を経て犠牲者のものと推定される遺骨の一部が25日に発見された=フローレンス・ガルミッシュ提供//ハンギョレ新聞社

 日帝強占期(日本による植民地時代)に136人の朝鮮人労働者らが死亡した日本の海底炭鉱、長生炭鉱の事故現場で、事故から83年を経て犠牲者のものと推定される遺骨の一部が発見された。

 日本の市民団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会(刻む会)」は25日、ハンギョレに「長生炭鉱水没事故の犠牲者の遺骨発掘調査に向けた安全措置の途中、韓国人ダイバーが人骨と推定される骨をいくつか発見した」と明かした。この日の水中捜索に投入されたダイバーたちは、調査現場で犠牲者のものと推定される少なくとも3点の遺骨を公開した。

日帝強占期に136人の朝鮮人労働者らが死亡した長生炭鉱事故の現場で、事故から83年を経て犠牲者のものと推定される遺骨の一部が25日に発見された=フローレンス・ガルミッシュ提供//ハンギョレ新聞社

 長生炭鉱水没事件は、1942年2月に山口県宇部市にあった同炭鉱が浸水し、過酷な労働に苦しめられていた136人の朝鮮人と47人の日本人が死亡した悲劇的惨事。刻む会は海岸に埋められていた坑口を昨年10月に82年ぶりに発見し、市民の募金によって遺骨発掘作業をおこなってきた。

 続いて今月8日には、海上から坑道へとつながるコンクリート製の排気口(ピーヤ)から炭鉱内に入っていく過程で、事故現場へとつながる出口を発見した。水深43メートルの海の上から排気口を伝って入っていったところ、旧坑道と本坑道をつなぐレンガ造りの門と厚い松の板が現れたのだ。坑口のある海岸から500メートルの地点だ。水没事故当時の記録と比較すると、犠牲者の作業空間と非常に近いうえ視野も良好だったため、遺骨発見の期待が高まっていた。

日帝強占期に136人の朝鮮人労働者らが死亡した長生炭鉱事故の現場で、事故から83年を経て犠牲者のものと推定される遺骨の一部が25日に発見され、関係者が現場に集まっている=フローレンス・ガルミッシュ提供//ハンギョレ新聞社

 遺骨を発見した韓国人ダイバーは現場でのインタビューで、「最初に遺骨を発見した時は『ここまで来て多くの方々が水の外で待っている。なすべきことを果たしたようだ』と思った。(犠牲者と遺族たちにとって)慰めになったようで良かった」と話した。

 発見された遺骨が朝鮮人なのか日本人なのかなど、詳しいことはDNA鑑定で判明するとみられる。

東京/ホン・ソクジェ特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1215023.html韓国語原文入力:2025-08-25 15:10
訳D.K

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