ロシアの安全保障の首長であるセルゲイ・ショイグ国家安全保障会議書記が17日、平壌(ピョンヤン)を訪問し、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と面会した後、北朝鮮がロシアに工兵と軍事建設のための人材6千人を派遣する予定だと明らかにした。
「RIAノーボスチ通信」などロシアのマスコミは17日付で、北朝鮮を訪問したショイグ国家安保会議書記がこのように述べたと報道した。ショイグ書記は、北朝鮮が軍事建設関連で5千人、地雷除去作業をする工兵1千人を、ウクライナとの戦争が起きたロシア西部のクルスク州に派遣する予定だと伝えた。
北朝鮮は4月、ウクライナが奇襲攻撃したロシアのクルスク州に軍を派遣した事実を認めた。ロシアは北朝鮮軍の参戦などを受け、ウクライナに奪われたクルスク州の一部地域を奪還し、朝ロは急速に近づいている。北朝鮮軍の工兵などは、戦争で破壊されたクルスクの道路や橋、建物の再建作業に参加するだけでなく、危険な作業である地雷除去まで担当するものと予想される。ショイグ書記はまた、30年以上中断されたロシアと北朝鮮間の航空便が近い将来に再開されることを望んでいるとも述べた。
ショイグ書記の訪朝は約2週間ぶりで、3カ月間で3度目の訪問だ。いくら朝ロ関係が密接になったとしても、これは異例といえるほどの頻繁な訪問というのが一般的な見方だ。
ロシア国家安保会議の報道官室は「今回の訪問は、4日の訪朝当時に妥結した合意事項を履行するため、北朝鮮指導部と会談するためのもの」とし、「これらの合意はロシアと北朝鮮間の包括的戦略パートナーシップ条約(新朝ロ条約)に基づき履行されている」と述べた。
ロシア国家安保会議の説明によると、ショイグ書記は事実上、プーチン大統領の特使として平壌を訪れた。ショイグ書記に与えられた特別任務の具体的な内容は公開されていないが、今月4日、金委員長の朝ロ交流関連の要求事項に対するロシア側の答弁を伝えるためのものとみられている。