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「ガザ戦争反対」米大学生の逮捕者700人超え…教授の反発拡大

登録:2024-04-29 07:56 修正:2024-04-29 08:34
米警察、テント座り込みでさらに200人あまりを逮捕 
教授「学生に手を出すな」デモ
26日、米イリノイ州エバンストンのノースウェスタン大学のテント座り込み現場の周囲に、イスラエルに対する投資の回収を求め、ガザ地区のパレスチナ人との連帯を強調する横断幕が掲げられている=エバンストン/AP・聯合ニュース

 イスラエルによるガザ地区戦争の遂行を支援する企業に対する投資の回収などを要求する米国の大学生たちのテント座り込みが全国に広がっている中、27日にさらに200人あまりが逮捕された。

 米国の各メディアは、27日未明にボストンのノースイースタン大学で警察が102人の座り込み参加者を逮捕したと報じた。大学側は座り込みの解散を求めていたが学生たちに拒否され、警察を呼んだ。同大学の報道担当者は、座り込みには外部のデモ専門家たちがかかわっており、「ユダヤ人を殺そう」などのスローガンも登場したと述べた。しかし、座り込み参加者たちは、自分たちはほとんどがノースイースタン大学の学生であり、そのようなスローガンは叫んでいないと反論している。25日にはボストン警察がエマーソン大学で118人を逮捕している。

 アリゾナ州立大学でも、27日朝に大学警察がテント座り込みに取り組んだ69人の学生を逮捕した。インディアナ大学でも23人が逮捕された。

 これで、18日に最初にテント座り込みが開始されたニューヨークのコロンビア大学で108人が逮捕されたのをはじめ、700人以上の学生がガザ地区戦争に対する抗議行動で逮捕された。各大学は、釈放された学生に対して停学などの懲戒処分を開始している。ニューヨーク・タイムズの集計によると、この10日間で学生がガザ地区戦争の抗議デモに参加した大学は86校にのぼる。

 「ガザ連帯キャンプ」を開催した学生たちを、警察を動員して逮捕させ、座り込みを解散させる大学当局に対する教授たちの反発も相次いでいる。全国的なテント座り込みの震源地となったコロンビア大学では、教授、教職員、学生が参加する大学評議会が26日、ネマト・シャフィク学長が警察に出動を要請したことなどが適切だったかを問うための調査チームを作ることを決めた。同大学の教授たちは、「学生たちに手を出すな」と書いた紙を手にデモに立ち上がってもいる。コロンビア大学当局は、学生たちがテントを再び設置したことについては警察に出動を要請しておらず、交渉を続けている。

 22日に133人が逮捕されたニューヨーク大学では、教授たちが大学当局に抗議書簡を送った。これらの書簡の内、同大学ロースクールの30人あまりの教授が署名した書簡は、警察を引き入れたことは「大学の汚点」となったと批判している。エモリー大学では25日、一部の教授がテント座り込みに参加し、学生たちと共に逮捕されている。

 一方、27日にバイデン大統領の出席する中で開かれたホワイトハウス記者会の年次夕食会も、ガザ地区戦争に対する批判デモに直面した。開始前から会場のホテル周辺に集まっていた数百人の参加者は、ホテルに入る参加者に向かって「恥を知れ」などのスローガンを叫んだ。彼らはまた、記者たちはガザ地区戦争の真相をきちんと伝えていないと糾弾した。夕食会を前に、ガザ地区で取材する複数のメディアの記者たちが、ホワイトハウスの担当記者たちに夕食会への不参加を求めていた。

ワシントン/イ・ボニョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/1138399.html韓国語原文入力:2024-04-28 11:06
訳D.K

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