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ホワイトハウス「ロシア、平壌で武器取引…プーチン大統領と金委員長の親書交換も」

登録:2023-09-01 06:25 修正:2023-09-01 07:58
ジョン・カービー米国家安全保障会議戦略広報調整官/ロイター・聯合ニュース

 ホワイトハウスが北朝鮮とロシアの武器取引交渉が活発に行われているとして、取引の中止を求めた。また、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長とロシアのウラジーミル・プーチン大統領が親書を交換したという情報まで公開し、朝ロの密着を積極的にけん制した。

 米国家安保会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官は8月30日のブリーフィングで、「ロシアと北朝鮮の武器取引交渉が活発に進められている」とし、北朝鮮の武器販売は国連安全保障理事会決議に違反することだと述べた。また「北朝鮮はロシアに武器を売らない方針を表明してきたが、我々は北朝鮮がウクライナにいるロシア軍への軍事支援を引き続き考慮することを懸念している」とし、「武器取引交渉の中止を北朝鮮に求める」と語った。

 カービー調整官はさらに、ロシアのセルゲイ・ショイグ国防相が北朝鮮の「祖国解放戦争勝利記念日(戦勝節)」(7月27日)に平壌(ピョンヤン)を訪問したのは、砲弾を販売するよう説得するためだったと明らかにした。また、ショイグ国防相の訪朝後、金委員長とプーチン大統領が協力の強化をよびかける内容の親書を交わし、他のロシア高官らが訪朝して武器取引について話し合ったと主張した。カービー調整官は、ロシアが北朝鮮から明らかに購入することを望む品目は砲弾であり、取引が成立すれば「ロシアがウクライナで使おうとする様々な種類の弾薬が非常に多く供与されるだろう」と語った。ロシアの軍需産業に使われる原材料も供給される可能性があるとも話した。

 米国のリンダ・トーマス・グリーンフィールド国連大使も同日記者会見を開き、「新しいが非常に懸念すべき情報を公開する」とし、朝ロの武器取引交渉が進展していると明らかにした。グリーンフィールド大使も、ショイグ国防相の平壌訪問は武器取引の目的があると主張し、「安保理常任理事国(ロシア)が北朝鮮の持続的な核兵器運搬体系(ミサイル)開発推進を記念する行事に出席したのは恥ずべきことだ」と述べた。

 ホワイトハウスは昨年12月、北朝鮮がウクライナ戦争に加わったロシアの民間軍事会社「ワグネル」にロケットとミサイルを提供したと明らかにしている。今年3月にも北朝鮮とロシアの武器取引をめぐる協議が進められていることを明らかにした。米国は最近、北朝鮮とワグネルの取引に関与したという理由で、ロシア企業などを制裁対象に加えた。

 米国が今回、北朝鮮とロシアの武器取引交渉が活発に行われているとして積極的に情報を公開したのは、ウクライナにおけるロシア軍の戦力強化を遮断するためとみられる。金委員長とプーチン大統領が最近親書を交換したという情報は、今回初めて公開された。中国のロシアに対する兵器供与の可能性について強く警告してきた米国が、朝ロまたは朝中ロの連帯強化をけん制しようとしているものとみられる。

ワシントン/イ・ボニョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/1106523.html韓国語原文入力:2023-08-31 20:35
訳H.J

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