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ウクライナ戦争中に「中国人民元国際決済システム」利用急増…その理由は?

登録:2023-02-21 20:05 修正:2023-02-22 08:34
対ロシア制裁などに影響
資料写真//ハンギョレ新聞社

 ウクライナに侵攻したロシアに対する国際社会の制裁などで、中国人民元の国際決済利用が拡大していることが分かった。

 NHKは21日、日本の民間シンクタンク「大和総研」の資料を引用し、先月の中国人民元国際決済システム(CIPS)の一日平均決済件数がウクライナ侵攻前と比べて1.5倍の2万1000件に達したと報道した。また、昨年1年間に100社を超える金融機関が新たに人民元決済システムに参加したと付け加えた。中国は2015年、ドル経済網である「国際銀行間通信協会(SWIFT)」の代案として独自の国際人民元決済システム「CIPS」を作った。

 帝京大学の露口洋介教授は同放送で「ロシアがこれまでヨーロッパに売っていた石油を中国に売るようになったこと、欧米や日本と体制の異なる国々が制裁への懸念を深めたことが『CIPS』の決済が増えた背景にある」と説明した。さらに「ドルの優位は簡単に崩れるものではないが、今後、『CIPS』での取り引きが拡大していけば、SWIFTを使った金融制裁の効果が低下する可能性がある」と強調した。

 米国・欧州などの国際社会は、ロシアを相手に経済的打撃を与えるためにロシアの金融機関のSWIFT利用を遮断している。

東京/キム・ソヨン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1080575.html韓国語原文入力:2023-02-21 14:13
訳J.S

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