中国が韓国と日本に対して短期ビザ発給を停止したのに続き、72時間(3日)と144時間(6日)のあいだ中国を経由できるトランジットビザ(通過査証)免除措置も停止した。中国は前日、韓国と日本に対して観光および短期訪問ビザ発給を停止したが、これに対する後続措置とみられる。ただし、24時間経由する場合は従来通りビザ免除は維持される。
中国移民管理局は11日、「最近いくつかの国で中国国民に対する差別的入国制限措置を施行したことを受け、このような措置を導入した」とし、韓国と日本に対して72時間と144時間のトランジットビザを免除する制度を中止したと発表した。中国は経由者に限り一定時間は中国空港など指定された場所でのビザなし滞在を認めているが、韓国と日本の国民に対してはこのような恩恵を与えない方針だ。
トランジットビザ免除制度は、国際路線の航空機が中国を経て第3国に向かう場合、中国内の短期滞在時間が一定時間を超過しない場合、国務院が批准した特定区域内で規定の時間はビザなしで滞在するようにする制度だ。
しかし、24時間は中国をビザなしで経由して3国に行くことは引き続き可能だ。中国には24時間、72時間、144時間のトランジットビザ免除制度があるが、今回中国当局がビザ免除を制限すると明らかにしたのは72時間と144時間だ。駐中韓国大使館関係者は「24時間ビザなしで中国を経由することは可能だと把握している」と述べた。
今回の措置は、中国を経由して3国に向かうことを防ぐ追加制裁ではなく、前日中国当局が発表した観光および短期訪問ビザ発給停止措置を補うものとみられる。24時間経由は移動の便宜による場合がほとんどだが、72時間と144時間の経由は主に観光が目的であるためだ。72時間と144時間のトランジットビザ免除制度をそのまま維持する場合、前日中国が取った観光および短期訪問ビザ発給停止の意味が弱まる可能性がある。
移民管理局はまた、韓国と日本国民に対して現地に到着して発給される「到着ビザ」の発給も停止すると明らかにした。到着ビザは人道主義的理由や緊急な事業上の理由などで到着後に発給されるビザを意味する。移民管理局はこのような措置がこの日から直ちに施行されると発表した。
中国は前日、中国からの渡航者を対象にした韓国と日本の防疫強化措置への報復として、韓国と日本の国民に対する短期ビザ発給を停止した。駐韓中国大使館は同日、ソーシャルメディア「ウィーチャット」の公式アカウントを通じて、「中国国内の指示により今日から駐韓中国大使館および総領事館は訪問、商業貿易、観光、医療および一般個人事情を含む韓国国民の中国訪問短期ビザ発給を停止する」と明らかにした。