本文に移動

ウクライナに参戦した特殊部隊出身の韓国人ユーチューバー「作戦中に負傷…数日入院」

登録:2022-05-17 06:11 修正:2022-05-17 06:59
戦争初期、韓国人約10人が参戦…アジア人は少数 
プーチン大統領とウクライナはいずれも諦めない 
「戦争はすでに世界大戦だと思う…当分続くだろう」
韓国海軍特殊部隊出身のユーチューバー、イ・グン氏=イ氏のインスタグラムよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 ウクライナ戦争に義勇軍として参加した韓国海軍特殊部隊出身のユーチューバーのイ・グン氏(元大尉)が、ウクライナ現地メディアとのインタビューで「最近、作戦中に軽い負傷を負った」と語った。また戦争が長期化するという見通しを示した。

 ウクライナの週刊誌「ノーボエ・ブレーミヤ」は14日(現地時間)、ホームページにイ氏のインタビュー記事を掲載した。同氏はインタビューで、自分の軍事活動経歴について、「韓国の特殊部隊員として2009年から11年までソマリアで人質救出作戦など、多くの対テロ作戦を遂行し、多くの戦闘経験を積んだ」とし、「その後はかなり厳しい時期にイラクにいて、ウクライナにはキーウが敵の攻撃で危機に陥った戦争初期(3月初め)に来た」と話した。

 ウクライナでの活動については、「(キーウ西北の都市)イルピンで任務を遂行したが、同僚2人が負傷するなど、それほど成功的ではなかった。イルピンを解放するためにロシアの戦車や装甲車、兵士に対抗して戦い、最終的にロシア軍を追い出すことができて嬉しい」と語った。さらに「イルピン戦闘の後、ウクライナ南部に移り、私が所属しているチームはまだそこで任務を遂行しているが、私は最後の作戦で負傷し、検査を受けて軍病院で数日を過ごさなければならなかった」と付け加えた。

 イ氏はウクライナ戦争に参戦することになった動機について、「テレビで何が起きたのか見た。ロシアが主権国家を侵犯する可能性があるという事実が信じられなかった」とし、「特殊部隊出身で、軍事的に支援できる技術を持っている私が、何もせずテレビを見ているのは誤りであり、犯罪だと考えた」と語った。同氏は「母親が参戦に反対したが、誰かはウクライナに行って助けなければならないと家族を説得した」と話した。

 ウクライナで辛かった点としては寒さと食べ物を挙げた。イ氏は現地に到着した3月初め、ウクライナの天気は韓国より寒く、戦闘を進めるのが困難だった当時を振り返った。また、前方で3食共にチキンポリッジ(鶏粥のような食べ物)を食べていたが、それだけでは不十分で、キーウに来るたびに栄養補給をしたという。

 彼はまた、一緒に作戦したウクライナ特殊軍はよく訓練された軍隊だとしながらも、文化と考え方の違いによる困難もあったと語った。そして、「韓国軍と米軍は作戦計画を立てることに力を入れるが、ウクライナ軍はこれとは違って即興的でそのまま行って戦おうというやり方だった」と話した。また「戦争初期から戦場に韓国人が10人ほどいた」として、「ここではアジア人が珍しく、今も多くのウクライナ人がアジア人を見て驚く」と語った。

 イ氏はまた、「いつか韓国に戻り、より良い装備を持ってウクライナに戻り、勝利するまで私がこれまでやってきたことを続ける」とし、「問題はウクライナに滞在するのが韓国では違法なので、私が帰国すれば、戦争に参加したという理由で、空港で逮捕されるだろう」と話した。同氏は「私はウクライナ政府からいくつかの公文書を受け取る計画であり、それらが裁判に役立つことを願う」として、「収監される恐れがあるが、正しい決定を下したと信じている」と語った。

 イ氏は、この戦争がどのように終わると思うかという質問に対し、「ウクライナが勝利できなければ、ロシアに反対する諸国やNATO(北大西洋条約機構)加盟を目指す国々は危険に陥るだろう」とし、「ロシアは攻撃を止めないだろうし、だからある意味世界大戦だと思う」と答えた。また「ロシアのプーチン大統領は簡単に諦める人ではなく、ウクライナも当然屈服しないだろう。戦争は当分続くと思う」と付け加えた。イ氏は、大韓民国海軍特殊戦旅団(UDT)などで8年間服務した。昨年『カッチャサナイ~愛すべきクズたちの挑戦~』という軍関連リアリティショーにも出演して有名になり、登録者数80万人のユーチューブチャンネルを持っている。

パク・ピョンス先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/europe/1043035.html韓国語原文入力:2022-05-1616:42
訳H.J

関連記事