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日本政府「両国関係の早期改善に向けた尹大統領のリーダーシップに期待」

登録:2022-05-11 02:25 修正:2022-05-11 06:53
ハイレベル協議などに言及しながらも 
「具体的な譲歩案を先に示すべき」との立場貫く
尹錫悦大統領が今月10日午後、龍山の大統領執務室前で、日本の林芳正外相と握手している/聯合ニュース

 日本政府が尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の就任を祝い、過去最悪に悪化した韓日関係を早期に改善したいという考えを示した。しかし、両国間の最大懸案である強制動員労働者賠償判決と関連し、韓国が先に具体的な譲歩案を示さなければならないという従来の立場を貫いた。

 松野博一官房長官は10日午前、定例記者会見で尹大統領の就任に対する感想を尋ねる記者たちの質問に対し、「尹大統領の就任を歓迎し、心からお祝いを申し上げる。日韓は互いにとって重要な隣国だ。国際社会が時代を画する変化に直面している中、健全な日韓関係はルールに基づく国際秩序を実現し、地域及び世界の平和、安定及び繁栄を確保するうえでも不可欠だ」と答えた。さらに、「1965年の国交正常化以来続いてきた日韓の友好協力関係に基づき、日韓関係を発展させていく必要があり、尹大統領のリーダーシップに期待をしている」と付け加えた。日本政府のこのような立場は、岸田文雄首相が3月11日、当選直後の尹大統領と初めての電話会談で明らかにした認識を改めて確認したものだ。

 日本政府はさらに、過去最悪の水準に悪化した両国関係を「ハイレベル協議」などを通じて早期に改善したいという希望ものぞかせた。松野官房長官は「林大臣は昨日、パク・チン韓国外交部長官候補との間で会談を行い、日韓間の懸案等について、これらを早期に解決すべく、今後ハイレベルの間を含め両政府間でスピード感を持って協議していくことで一致した」と述べた。尹錫悦政権に対する支持が最高潮に達している就任初期に、韓国政府が最高裁の賠償判決によって生じた「現金化」問題を解決する思い切った譲歩案を示さなければならないという意思を遠まわしに強調したわけだ。 これに先立ち、時事通信など日本のマスコミは8日、「林外相が(韓日)関係改善へ『言葉より行動を』と求めるとみられる」と報じた。

 これに対して韓国政府は今後開かれるハイレベル協議などで、日本も被害者が納得できる「心からの謝罪」など相応の措置を取る必要があるという意向を伝えるものとみられる。

キル・ユンヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1042294.html韓国語原文入力:2022-05-1018:03
訳H.J

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