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ロシアのウクライナ侵攻後初の中ロ外相会談…「我々は多極体制へ移動する」

登録:2022-03-31 05:48 修正:2022-03-31 09:22
ロシア「協力拡大に合意」…中国「両国の協力には上限なし」
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相と中国の王毅国務委員兼外相が今月30日、中国安徽省屯市で開かれた会談に先立ち、記念写真撮影に応じている=ロシア外務省のツイッターより//ハンギョレ新聞社

 ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相が先月24日のウクライナ侵攻後初めて中国を訪問し、王毅国務委員兼外相と会談を行った。ロシアは中国と協力して米国が主導する一極体制を崩し、中ロが国際秩序の重要な一軸を担う多極体制への移行を進める意向を明らかにした。

 ロシア外務省は30日、ラブロフ外相が中国安徽省屯市で王外相と会談する写真と会談の冒頭発言をホームページに公開した。これによると、ラブロフ外相は「我々は国際関係の歴史で重要な段階を通過している。私はこの結果によって国際情勢がより明確になると確信している。中国、そして私たちと志を共にする国民と一緒に、より正義に満ち民主的な『多極体制』へと移動するだろう。我々は中国と持続的に一貫して関係を発展させていくことを望んでいる」と述べた。ウクライナ戦争を冷戦後米国が主導してきた「一極体制」を崩す機会としてとらえているロシアの戦略的観点を明確に示したわけだ。

 ロシア外務省はその後、別の資料で「両国外相は、難しい国際情勢の中でも戦略的パートナーシップを持続的に強化し、国際問題で一致した立場を取っていると言及した。今後も両国と多国間の協力を拡大することにした」と明らかにした。また両国は「米国とその同盟国がロシアに取った一方的で適法でない制裁の非生産的特性を指摘した」と付け加えた。米国のジョー・バイデン大統領は18日、習近平国家主席とのオンライン会談で、ロシアを助けるなら「代償」を払うことになると警告するなど、対ロ経済制裁の効果を落としかねない中国の動きに神経を尖らせてきた。このような状況で、両国の外相が会って協力を拡大する方針を確認したのだ。

 中国外務省の汪文斌報道官は同日の定例会見で、会談内容に関する質問に「適切な時期に発表するので注視してほしい」と答えた。しかし、ロシアが会談内容として公開した「中ロ協力の拡大の合意」に関する質問には「中ロ協力には上限がなく、平和を勝ち取ろうとする私たちの努力にも上限はない。安全保障を守ることにも、覇権に反対することにも上限はない」と述べた。中国はロシアのウクライナ侵攻に対し、「対話を通じて問題を解決しなければならない」と遠まわしに反対の意を示しながらも、西欧が出した対ロ経済制裁などにも同意しないという、どっちつかずの立場を示している。

 ラブロフ外相は、31日まで開かれるアフガニスタン周辺国の外相会議に出席するため、この日中国を訪れた。

キル・ユンヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/europe/1036888.html韓国語原文入力: 2022-03-31 02:31
訳H.J

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