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ロシアとNATO、直接衝突の危機高まるか…ポーランド国境に近い合同軍事基地を攻撃

登録:2022-03-14 04:09 修正:2022-03-14 08:17
ヤボリブの平和維持安保国際センターを空爆 
米国、カナダなど外国の教官がウクライナ軍を訓練する基地 
ウクライナ支援する西側に対する措置
13日、ポーランドとの国境に近いウクライナのヤボリブ基地がロシア軍によって攻撃を受けた。ロシアとNATOが直接衝突する可能性があるという危機感が高まっている=ヤボリブ/ロイター・聯合ニュース

 ウクライナに侵攻中のロシア軍は13日、開戦後初めてポーランドとの国境地帯にある軍事基地を攻撃した。攻撃された基地は、米国などの西側の軍事顧問がウクライナ軍を訓練する場所。ウクライナ軍を支援する西欧諸国に対する措置とみられる。

 ロシア軍はこの日、ウクライナ西部リビウ近郊のヤボリブ基地にミサイル攻撃と空爆を加えた。ロイター、AFPなどの外国メディアがリビウ市の当局者の話として報じた。この空爆で35人が死亡、130人以上が負傷したとされる。リビウ州のマクシム・コジツキー知事は、ロシアの戦闘機がヤボリブ基地に約30発のロケットを発射したと語った。

 空爆された基地は「平和維持安保国際センター」といい、米国やカナダなどの軍事顧問がウクライナ軍を訓練する場所だ。また、同基地はウクライナ軍とNATO(北大西洋条約機構)加盟国が合同軍事演習を行う際の中心地でもある。この基地は、ウクライナ戦争が勃発して以降、難民が西側に行く際の関門となっている西部の国境の町リビウから西に40キロ離れた場所に位置し、ポーランドとの国境に近い。

 この日の同基地への空爆は、ロシア軍が攻勢を西部地域の中心都市にまで本格的に拡大し、ウクライナ全域が戦場化しつつあることを示した。ロシア軍はさらに、NATO加盟国のポーランドをも軍事的に威嚇することで、ウクライナ戦争に介入する西側諸国に警告したものとみられる。

 この日の空爆により外国の軍事顧問が被害を受けたかどうかは確認されていない。ロシアがウクライナに侵攻した2月24日以降、ウクライナにいた外国軍は撤退したことが確認されている。米国は先月12日、自国の150人の軍事顧問がウクライナを離れたことを発表している。

 空爆の前日の12日、米国はウクライナに対する2億ドルの追加軍事援助を発表している。これに対し、ロシアは同日、ウクライナへの西側の兵器供給をロシア軍の攻撃目標にする可能性があると警告した。約360平方キロメートルの広さを持ち、ウクライナ西部では最大の施設である同基地は、ポーランド国境から20キロ離れた場所に位置し、ウクライナに対する西側の軍事支援の経路の役割を果たしている。

 ウクライナのオレクシー・レズニコフ国防相はオンライン声明で「ロシアがリビウに近い平和維持安保国際センターを攻撃した」とし「外国の教官たちがここで働いている。犠牲者情報は把握中」と述べた。

チョン・ウィギル先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1034676.html韓国語原文入力:2022-03-13 21:35
訳D.K

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