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エマニュエル駐日米国大使、米上院で承認…空席2年半ぶりに赴任

登録:2021-12-20 02:52 修正:2021-12-20 07:22
「これから3年がインド太平洋の30年を左右」 
大物政治家の赴任に日本では期待と懸念入り混じった反応 
韓日関係の改善も強調
ラーム・エマニュエル駐日米国大使=ワシントン/AP・聯合ニュース

 新しい駐日米国大使としてラーム・エマニュエル氏(62)の人事が米上院で承認された。議会の手続きが終わり、しばらく空席だった駐日大使の赴任が可能になった。

 米上院は18日(現地時間)、賛成48人、反対21人でエマニュエル大使の承認案を議決した。これでエマニュエル次期大使は、今年8月にジョー・バイデン大統領の指名を受けてから4カ月で日本に赴任することになった。駐日米国大使はドナルド・トランプ前大統領時代だった2019年7月、ウィリアム・ヘガティ当時大使が上院議員出馬のため辞任して以来、2年5カ月間空席になっていた。

 エマニュエル大使は承認案議決後、自身のツイッターに「日本との60年同盟は平和と繁栄を促進する。民主主義の価値観を強化することが何よりも重要だ。今後3年間、(米日が)どのような協力関係を持つかは、インド太平洋地域において今後30年間の米国の立場を左右する。両国が共通の挑戦に直面する中、米日関係を深めるために努力する」という書き込みを残した。

 イスラエル移民の家庭に生まれたエマニュエル大使は、バラク・オバマ元大統領の首席補佐官を務めた。当時副大統領だったバイデン氏やロン・クレーン首席補佐官、トニー・ブリンケン国務長官と親交が深いという。2011年にホワイトハウスを離れ、2019年までオバマ元大統領の政治的故郷であるシカゴで市長を務めた。自分と対立する人に毒舌を浴びせるなど、歯に衣着せぬ発言で有名だ。

エマニュエル駐日米国大使が上院承認案議決後に掲載したツイート。「日本との60年同盟は平和と繁栄を促進する」などが書かれている。=エマニュエル大使のツイッターより//ハンギョレ新聞社

 民主党の大物政治家が大使に赴任したことで、日本では期待と懸念が入り混じった反応が出ている。読売新聞は日本政府高官の発言を引用し、「日米首脳間のパイプ役としてこれ以上ない人材」だと報じた。朝日新聞も「エマニュエル大使はホワイトハウスと直結した米政界実力者であるがゆえに、日米外交の中で強い政治的求心力をもつ存在になる可能性がある」としながらも、「同氏を通じた米側の対日圧力が強まる恐れもある」として、懸念を示した。

 エマニュエル大使は10月の上院人事聴聞会で、自民党が衆院選公約として防衛費を国内総生産(GDP)の2%水準に引き上げると明らかにしたことについて、「日本がもっと大きな役割を果たす必要があることを認識しているという意味」だと述べ、評価する姿勢を見せた。

 一方、駐韓米国大使はまだ指名者さえ発表されておらず、11カ月間空席になっている。年末が近付くにつれ、駐韓大使の指名は年明けになる可能性が高いと見られている。

ワシントン東京/ファン・ジュンボム、キム・ソヨン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1023869.html韓国語原文入力:2021-12-19 19
訳H.J

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