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中国「世界最大の核の脅威の発生源は米国」…米国防総省の報告書に反論

登録:2021-11-05 23:53 修正:2021-11-06 07:59
「2030年中に核弾頭1000発」米国防総省の報告書に反論 
官営メディア「中国の核能力、質と量で米国に大きく及ばず」 
中国外務省「米国は検証可能で不可逆的な核軍縮を」 
米国務省「中国、責任ある核保有国として軍縮交渉に乗り出すべき」
2019年10月、中国軍の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「東風(DF)41」が中国共産党創立70周年記念軍事パレードで公開されている/AP・聯合ニュース資料写真

 米国防省が3日(現地時間)に公開した年次報告書で、中国が核武装の強化を進めていると指摘したことに関連し、中国側が「世界最大の核の脅威の発生源は米国」だと反論した。米国は中国側に「核軍縮交渉に応じよ」と改めて求めた。

 中国官営の「グローバル・タイムズ」は5日付で、「米国防総省が最新報告書で『中国の核の脅威』を誇張したのは、中国を核軍縮交渉に引き入れる一方、自国の戦略核兵器の強化に向けた名分にするため」だと主張した。同紙は専門家の発言を引用し、「中国の核武装能力は量と質の面でいずれも米国に大きく及ばない」とし、「米国に比べて中国の核弾頭保有量はごく少数に過ぎず、核弾頭運搬手段(弾道ミサイル)も米国に比べて非常に制限的」だと強調した。

 米国防総省は毎年議会に提出する中国の軍事力評価関連報告書で、中国が2030年までに核弾頭保有量を現在の4倍水準の約1000発に増やす可能性があると見通した。

 これに対し、中国外交部の汪文斌報道官は前日午後の定例記者会見で「米国防総省の報告書はこれまで同様、事実を顧みず、偏見に満ちている」とし、「いわゆる『中国の核の脅威』は完全にでっち上げで、国際社会もこれをよく知っている」と述べた。また「2021年初め基準で5550発の核弾頭を保有する米国こそ世界最大の核の脅威の発生源」だと付け加えた。

 さらに「中国は究極的に核兵器全面禁止と完全な廃棄を主張し、国家安保に必要な最小限の水準で核戦力規模を制限してきた」とし、「(最大核保有国として)核軍縮と関連して特殊かつ優先的な責任のある米国は、検証可能かつ不可逆的であると同時に、法的拘束力のある形で実質的な核軍縮に乗り出さなければならない」と述べた。

 一方、米国務省のネッド・プライス報道官は同日の定例記者会見で「国防総省の報告書は中国がこれまでの『最小抑止』から脱皮しているという点を改めて確認させた」とし、「責任ある核保有国として、軍縮交渉に乗り出すことを中国側に改めて求める」と述べた。

北京/チョン・インファン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/china/1018143.html韓国語原文入力:2021-11-05 16:33
訳H.J

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