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米国務省「北朝鮮問題は米中が協力できる分野」

登録:2021-07-23 06:33 修正:2021-07-23 07:11
シャーマン副長官の訪中時、北朝鮮問題も議論か 
25~26日、天津で王毅外交部長などと会談 
中国外交部、「主権、安保、開発利益の守護」を強調 
ウェンディ・シャーマン米国務副長官/ロイター・聯合ニュース

 米国務省は21日(現地時間)、北朝鮮問題は米国と中国が協力できる分野だと繰り返し強調し、ウェンディ・シャーマン国務副長官の25~26日の訪中の際、北朝鮮問題を協議する可能性があることを示唆した。

 米国務省のネッド・プライス報道官は同日の記者会見で、シャーマン副長官の中国訪問の際、北朝鮮問題を協議するかに関する質問に「この関係(米中関係)は主に競争に基づいた関係で、敵対的な要素がある」と答えた。さらに「しかし利害関係が一致する要素もある」とし、「利害関係が一致する場合、われわれは協力の可能性を模索する」と付け加えた。また「我々は気候について話し合い、アフガニスタンをめぐっても話し合ってきた」とし、「また北朝鮮についてもそうした話をしてきた」と述べた。

 プライス報道官は「北朝鮮が周辺地域を越えた脅威となるのは誰の利益にもならず、北朝鮮で人道主義的災難が潜在的に繰り広げられていることも同じだ」としたうえで、「北朝鮮問題に限り、我々(米中)はある程度利害関係が一致していると言ってもいい。我々がそれを模索できる立場にあると考えている」と述べた。

 これはシャーマン副長官の中国訪問で、北朝鮮問題も議題として取り上げられる可能性を示唆する発言だ。ジョー・バイデン政権は、「外交に開かれており、外交を模索する実用的で調整されたアプローチ」という北朝鮮政策の骨子を公開し、北朝鮮に対話を提案した。しかし、北朝鮮は応じていないという。

 これに先立ち、同日午前、米国務省はシャーマン副長官が25日から2日間にわたって中国を訪問し、天津で中国の王毅外交担当国務委員兼外相らと会談すると発表した。シャーマン副長官は今年1月にバイデン政権が発足して以来、中国を訪問する米国政府関係者としては最高位の高官だ。国務省はシャーマン副長官の中国訪問が「責任をもって両国関係を管理し、米国の利益と価値を増進させるための率直な意見交換の努力の一環」だと明らかにした。また「シャーマン副長官は米国の利害関係に合致する領域と中国の行動が深刻な懸念を生む領域について(中国と)協議する予定」だと述べた。

 貿易、人権、先端技術、サイバーハッキングなど米中関係が悪化する中で行われるシャーマン副長官の訪中は、今後両国の外相会談を経て、バイデン大統領と習近平国家主席の首脳会談に続く地ならしになるという点で注目される。米中首脳会談が実現する場合、10月にイタリアで開かれる主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が舞台になる可能性があるとみられている。

 中国外交部側はシャーマン副長官の訪中が「米国側の要請によって実現した」という点を強調した。また、シャーマン副長官が謝鋒外交部副部長とは「会談」を、王毅外交部長とは「面会」を行うと付け加えた。

 中国外交部報道官室は前日夜、ウィチャット公式アカウントを通じて問答形式で掲載した関連資料で「中国は米国側に両国関係の発展に対する原則的立場を明らかにする」とし、「中国の主権と安全、開発利益を守るという断固たる態度を明らかにする一方、内政干渉と中国の利益を傷つける行為の中止を米国側に求める」と強調した。

ワシントン・北京/ファン・ジュンボム、チョン・インファン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1004588.html韓国語原文入力:2021-07-22 10:44
訳H.J

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