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米日豪印、初の首脳会合…バイデン大統領「自由で開かれたインド太平洋は不可欠」

登録:2021-03-13 06:04 修正:2021-03-15 08:19
ファーウェイ念頭に5Gセキュリティ問題めぐる協議体構成 
レアアースの安定的な確保策作りなどに合意 
菅首相、来月初めに訪米し米日首脳会談の予定
今月12日、米国のバイデン大統領がワシントンのホワイトハウスでテレビ会議として開かれたクアッド首脳会合で、日本の菅義偉首相、インドのナレンドラ・モディ首相、オーストラリアのスコット・モリソン首相と話し合っている=ワシントン/AP・聯合ニュース

 中国の浮上をけん制するための米国、日本、インド、オーストラリアの4カ国協議体である「クアッド」が12日、初の首脳会合を開いた。中国の華為技術(ファーウェイ)を狙った第5世代(5G)通信装備のセキュリティ問題を話し合う協議体を設置し、クアッドレベルの開発途上国へのワクチン供給などに合意したという。米国のジョー・バイデン政権が同盟・友好国とともに中国包囲の動きを本格的に始めたのだ。

 バイデン大統領の要請で行われたクアッド首脳会合は、日本の菅義偉首相、インドのナレンドラ・モディ首相、オーストラリアのスコット・モリソン首相が出席し、韓国時間で12日夜に始まった。バイデン大統領は会合で「自由で開かれたインド太平洋は私たち皆の未来にとって不可欠」だとし、「米国は皆さんと私たちのパートナー、そしてこの地域のすべての同盟国と共に、安定のために協力することを約束する」と述べた。日本の菅首相は会議後、記者団に「今回の会議で(クアッドを)新たなステージに引き上げることができた」と述べた。バイデン政権の高官も「クアッド初の首脳会合で、新たな段階に入った」と述べた。

 4カ国の首脳らは会議で、第5世代通信装備などサイバー上のセキュリティに関する技術の基準やルール作りを協議するためのワーキンググループ(実務グループ)を立ち上げることにした。特定の国家と企業を名指ししたわけではないが、中国最大の通信装備会社であるファーウェイを念頭に置いたものだ。バイデン政権も「反ファーウェイ」路線を続けている。ロイター通信は11日、バイデン政権がファーウェイに部品を供給する企業に新規制限措置を加えたと報じた。今回の規制で半導体やアンテナ、バッテリーなどファーウェイの「5G」装備用部品の輸出がさらに明確に禁止される。

 4カ国の首脳らはまた、中国への依存度を下げるためにレアアース(希土類)を安定的に確保する案をまとめることにしたと、日本経済新聞が同日報道した。レアアースとは、スマートフォンやバッテリー、風力発電タービン、武器製造を含め、主要産業に使われる17の元素を指す。中国が世界市場シェアの60%を占めていることで知られる。同紙は「(4カ国の首脳が)レアアース供給網の分散の必要性を確認した」とし、「対中国での連携を前面に打ち出す」と報じた。

 中国の影響力を遮断するために、クアッドのレベルで開発途上国に新型コロナワクチンを供給する案も推進される。読売新聞は米国、日本、オーストラリアがアジアやアフリカなど開発途上国に低利で融資し、そのお金で各国がインド産ワクチンを購入するようにする案を推進することにしたと報じた。開発途上国に中国産ワクチンを無償で支援し、影響力を拡大している中国をけん制すると同時に、インドには経済的利益になる措置だ。

 バイデン政権の対中国外交は、クアッド首脳外交以降、さらに加速化するものと見られる。アントニー・プリンケン国務長官とロイド・オースティン国防長官は15~19日、同盟国の日本を経て韓国を訪問する。さらにブリンケン長官とジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は18日から19日まで米アラスカ州アンカレッジで中国の楊潔チ共産党外交担当政治局長と王毅外交担当国務委員兼外交部長と会談する。バイデン政権の高官は「米中高官級会談では香港や台湾などの問題も協議されるだろう」と述べた。

 一方、日本の菅首相は来月、米国を訪問し、バイデン大統領と会談する予定だ。加藤勝信官房長官は同日の記者会見で「菅首相はバイデン大統領と対面する初の外国首脳になる」と述べた。

キム・ソヨン記者、ワシントン/ファン・ジュンボム特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/986621.html韓国語原文入力: 2021-03-13 02:35
訳H.J

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