米国のジョー・バイデン次期政権でアジア政策を統括する「司令塔」に、カート・キャンベル元国務次官補(東アジア・太平洋担当)が任命される見通しだ。
バイデン次期大統領は同ポストにキャンベル次官補任命を近く発表すると、フィナンシャル・タイムズが消息筋の話として13日(現地時間)付で報じた。
バイデン氏は、中国の浮上により対外政策における重要性が高まっているアジア関連政策を総括する新たなポスト「司令塔」をホワイトハウスに新設する予定だ。同ポストはホワイトハウスの国家安全保障会議(NSC)内に設けられる。その傘下に3つの国を置き、中国とインドをそれぞれ担当する2つの局と、韓国や日本、オーストラリアなど残りのアジア諸国を扱う局で構成される。キャンベル元次官補は米政府内の各省庁の中国関連政策と路線を調整する役割を担うものと見られる。
キャンベル元次官補は、国防総省やNSCなどで、アジア専門家として長く在職した。オバマ政権で東アジア太平洋次官補を歴任し、オバマ政権の「アジア回帰政策」の実行者でもあった。彼は次期国務長官に指名されたアンソニー・ブリンケン氏や国家安保補佐官に指名されたジェイク・サリバン氏とも密接な関係にある。「司令塔」は両氏が新設を提案したという。
キャンベル元次官補は民主党系列の対外政策専門家の中では、対中国強硬論者として知られる。彼は同盟強化による中国牽制を主張している。今月の「フォーリン・アフェアーズ」に寄稿し、「中国の挑戦に対処するための同盟および協力国との連帯の必要性」を強調した。
一方、米大統領選挙直後の昨年11月19日、ソン・ヨンギル議員など共に民主党朝鮮半島TF(タスクフォース)代表団所属の議員3人が、バイデン当選者の最側近であるキャンベル元次官補と面会する際、韓米同盟と対北朝鮮政策について話し合った。