チャン・ハソン駐中国韓国大使は21日、防弾少年団(BTS)の受賞スピーチを巡り、中国で波紋が広がる中、中国の物流業者が関連企画商品(グッズ)の配送を中止したことと関連し、中国高官に直接問題を提起したと明らかにした。
チャン大使は同日、テレビ電話会議の形で行われた国会外交統一委員会の国政監査で「関連状況が初めて報道された翌日、中国政府高官と話し合った」とし、「あまりにも敏感で両国国民の感情に触れる事案なので、厳重に対応している」と述べた。
チャン大使は「中国宅配業者『韻達』がBTS関連企画商品の配送を中止するというお知らせを掲載してから、中通など他の業者も同じ措置を取ったという報道はあったが、事実でないことが確認された」と述べた。さらに、中国海関総署(税関)がBTS問題以降、韓国から入ってくる品物に対する管理・監督を強化したという一部報道については「海関総署側に電話で確認したが、『BTS関連のニュースはデマ』と言われた」と付け加えた。
今月7日、BTSのリーダー、キム・ナムジュンさん(RM)は、米国「コリアソサエティ」が授与するヴァン・フリート賞の受賞スピーチで、朝鮮戦争に言及し、「両国が共に経験した苦痛の歴史、数多くの犠牲を記憶する」と述べた。これをめぐり、一部の中国ネットユーザーが「中国人の犠牲を無視した発言だ」と非難し、波紋が広がった。
チャン大使は「BTS関連問題は両国関係にプラスにならないため、こうした議論が拡大しないように状況を管理するという(中国側の)答弁があった」とし、「中国外交部側も『歴史を鏡にして未来に向かって進もう』とし、韓中友好関係が重要だと言及しただけに、より積極的にコミュニケーションを取っていく」と述べた。彼は、中国政府が今月25日に大々的な朝鮮戦争70周年記念行事を行うことについては、「韓国に対する反対の意味よりは、米国との対立の中で浮き彫りになっている」と付け加えた。