2040年のスペインの期待寿命が「長寿国家」日本を抑えて、世界1位を記録するという研究結果が出た。期待寿命が増えた要因に挙げられたのは、スペイン人たちがよく食べる地中海料理だ。
「ガーディアン」は16日、米国の保健指標評価研究所(IHME)が英国の医学術誌「ランシット」に発表した報告書を引用し、2040年にスペインの期待寿命は85.8歳、日本(85.7歳)より0.1歳長いと報じた。2016年、スペインと日本の期待寿命はそれぞれ82.9歳と83.7歳だった。スペインの2016年の期待寿命は日本やスイス、シンガポールに次いで4位だ。韓国の2016年の期待寿命は82.4歳だ。
ワシントン大学のクリストファー・マレー健康指標学博士は、肉類の摂取量が少ない地中海式の食事が、スペイン人の寿命を延ばす要因だと指摘した。地中海料理にはオリーブオイルやナッツ類、果物、野菜、海産物、豆、ソフリット(玉ねぎなど香味野菜とにんにくをじっくり炒めたもの)、鶏肉のような白い肉、ワインなどが含まれる。マレー博士は「日本では男性を中心に喫煙率と肥満率が高まっている」と指摘した。研究陣は「全ての国で期待寿命は伸びているが、増加の勢いは以前より弱まっている」と説明した。
2040年の期待寿命が85歳を超える国は、スペインや日本、シンガポール、スイスと予測され、最下位グループとしては、アフリカ南部のレソト(57.3歳)や中央アフリカ共和国(58.3歳)、ジンバブエ(61歳)、ソマリア(63.6歳)などが挙げられた。研究陣は、後天性兔疫欠乏症(HIV/AIDS)が再拡散する場合、これらの国で期待寿命がさらに短くなる可能性があると警告した。
研究陣は人類の寿命と健康に大きな脅威になる要素として、肥満や高血圧、血糖、喫煙、アルコールの摂取を提示した。しかし「喫煙率と肥満率を減らし、きれいな水と空気を維持する政策を実施する場合、期待寿命がさらに上がる『最善のシナリオ』も考えられる」と付け加えた。